〔ＷＴ〕真偽の射手 (ページ21)

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１９真偽ページ21

ドゴオォォッ！！

そんな聞こえてはいけない音が目の前の人からからなって、吹っ飛んでいく

あまりの出来事に加瀬は驚き動けず目の前の人‐太刀川を吹っ飛ばした人‐風間を見るしか出来ない

遡ること約十五分前、加瀬は太刀川とのランク戦から１週間が経ち、ようやくまた動けるようになったため、目的なくただひたすらボーダー本部内を歩いていた

途中で迅と会い、軽く立ち話(体は大丈夫かとか)をした。トリオン体で叩かれた後遺症？もなく、痛みもないと答え迅と別れた

そして数分後に東と出会い、東もまた太刀川から叩かれたことを気にしていた。迅に答えたように大丈夫だと答えると「お前の大丈夫は大丈夫じゃないからな……」と渋い顔をされた

本当に大丈夫だと言って東と別れると去り際に無理するなよと加瀬の肩にポンッと手を置いて東は去っていった

「加瀬こんなとこにいたのか！」

嬉しそうな声に加瀬は声から誰なのかわかり、何かと思いつつ振り返ると

ビュオッ！と目の前で突風が起きたかのような風が吹き、太刀川が吹っ飛んだ

そして冒頭へと戻る

「(えぇー！？)」

何が起きたのかわからないわけではないが内心でかなり驚いていた

風間「太刀川、まだ懲りずにいたとはな……」

小さな般若(で納まりきらない程恐ろしい)が地の底から聞こえてきそうな恐ろしい声を発している

「後は俺達をやりますから加瀬さんはお気になさらずに」

「何でこんな面倒くさいこと……」

ブウンと姿を現しながら風間の隊の隊員の歌川と菊地原が言う

「カメレオンを使ってまで……」

姿を消すオプショントリガー・カメレオン。それを使ってまで太刀川を風間は吹き飛ばした

「加瀬！」

自身の名を呼ばれ振り返ると嵐山が駆け寄ってくる

嵐山「あぁ良かった。風間さん達が間に合ったんだな」

その言葉で加瀬は察した。迅の未来視で太刀川に何やらさせられる加瀬を視たのだろう

そうさせないために風間達に迅が働きかけ、結果が目の前のことである

嵐山「太刀川さんは自業自得だから気にしなくていいぞ。それじゃあ後は頼みます

そうだ一緒にランク戦でもしないか」

「いいのか？」

嵐山は爽やかに太刀川に毒付き、加瀬は触らぬ神に祟りなしと気にしないことにし、２人は和気藹々と話しながら去っていく

残るは怒れる般若と太刀川のみ。その後、太刀川を見るものは誰もいなかったのだったー……

太刀川「いや、生きてるからな！？」