〔ＷＴ〕真偽の射手 (ページ20)

今日:19 hit、昨日:14 hit、合計:18,485 hit

１８真偽ページ20

太刀川とのランク戦から数日……現在、加瀬は医務室のベッドで眠っていた

理由は簡単だ。入院期間を短くした上に重体だった体には太刀川から受けたダメージが大きい

回復してきてはいるが、まだまだ少し前のように歩き回ったりはできなさそうだ

そんな加瀬が眠る近くに迅達１９歳組が揃っていた

柿崎｛この前の太刀川さん……あれはないよな｝

眠る加瀬を起こさないため通信で迅達へ聞く

弓場｛きっちり落とし前はつけさせてもらったぁ｝

クイッとサングラスを上げながら弓場は柿崎に通信で答える

生駒｛那須ちゃんの隊も一緒にな！｝

右親指をぐっと上げキメ顔をして生駒が弓場の答えにつけ足す

嵐山｛これでしばらくは太刀川さんも大人しくなると思うが……｝

勉強(手伝わせかやらせる)に関してと模擬戦・ランク戦に関しては諦めが悪く、そういう時には普段以上の知恵が働く太刀川だ。嵐山は悩みながらこの前のことを通信で柿崎に言う

迅｛万が一の保険は既に何個もかけておいたよ。ただ、たまに太刀川さん(あの人)それさえも掻い潜るからなぁ……｝

迅が念の為、太刀川への加瀬の下へ行かないように、行ったとしてもの対策を何個も巡らせておいたが、何かの拍子に全て掻い潜るということをしたことがある

(ちなみに太刀川高校３年の留年がかかっていた時、大学１年生の留年しそうになった時等)

柿崎｛しばらくは気お付けておかないとな｝

嵐山と迅の言葉に柿崎はうんと１つ頷くと通信で言う

「ん……」

加瀬の眠るベッドから声が聞こえ、柿崎達はハッとなり、急いで、けれども静かに加瀬の眠るベッドへ近付く

「……」

額に水で冷やしたタオル(水をしぼり、加瀬の額に置いていた)を加瀬は起きた時に落ちないように左手で持って起き上がる

迅「おはよう〜。もう平気？」

柿崎「大丈夫か？」

生駒「おはようさーん」

嵐山「熱があったようだだが、大丈夫か？」

弓場「熱は下がったかぁ」

それぞれがそれぞれの挨拶の仕方で加瀬に言う

「……何で全員いるんだ？」

え？と驚き少し固まった加瀬は少し困惑したようにしながら聞く

嵐山「偶然会っただけだからな。気にすることはない！」

何てことないように嵐山が加瀬に爽やかに言う

「まぁ、いいけどさ。熱なら下がったよ。ただの微熱だし」

何となく何かあるなとは思いつつも深くは追求せずに加瀬は少し談笑するのだったー……