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光27 ページ28

ハーレイ「(教皇はいずれ……)」

ユルールの言葉にハーレイはほんの少し顔を歪める

デゼル「今は、か……」

カディ「仕方ねえって……」

ユルールはスレイとハーレイに言うと後ろへと移動し、小さくデゼルとカディッシュの二人に言われる

ユルール「僕でも症状の緩和、進行を遅らせることしか出来ないよ……」

デゼルの言葉に苦笑いするユルール。しかし、何とも言えぬ苦しそうな声だ

スレイ「用事はもう済んだよ」

「みんな、落ち着いてくれ……」

デゼル達と話しているとスレイが言う声と少し遅れて村長の声が聞こえる

ユルール「村長殿、まだ起き上がっては……!」

誰よりも早く振り向いたユルールは村長が起き上がろうとしているのを見て、慌てて止めようとするが「大丈夫です」と制されてしまいユルールはその場に留まる

村長「心配はいらない。この方は本物の導師だよ」

起き上がり村長は周りの村人にそう言う。村長の言葉に周りの村人が驚く

ハーレイ「……教皇……」

村長の言葉にハーレイは風が吹き抜けるようなまるでグレイスと出会った時のような感覚を覚える

ユウナ「気付いた……!」

ハーレイ「流石に気付くだろ……」

村長の言葉にユウナは驚いて声を出すが、そんなユウナにハーレイが呆れたように言う

村長「導師よ、ひとつだけわかってください。村の者に罪はない。すべては私の」

天族2人の会話に気が付くことなく村長がスレイに村の人々は悪くないと、悪いのは自身だと言おうとするが

スレイ「オレは事情が知りたかっただけなんだ。だから帰るよ。このまま

いいかな?」

スレイは首を振って村長の言葉を遮って村長に言うと後ろにいるハーレイ達天族とロゼに聞く

ユウナ「(何もなく……?)」

スレイの言葉にユウナは驚く

ロゼ「……わかんない

けど、スレイがこの人を信じたのはわかった。だからいいよ」

近くでユルールが固まっているとロゼがスレイに言う

ライラ「ロゼさん……」

納得していないようなロゼの様子にライラは名前を呟く

ロゼ「あるのかな?白でも黒でもないって」

ライラの方を向きながらロゼが言う

ユウナ「ロゼ……」

そんなロゼをユウナは心配し、ロゼの服の裾をキュッと掴んで名前を呟く

ユルール「少しずつ分からないことはわかっていけばいい、知らなければ知っていけばいいよ」

ゆっくり学んでいけばいいとユルールはとても優しく言うのだったー……

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作者名:クーシー | 作成日時:2018年3月24日 22時

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