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第八十八話:聖殿パラミデス  十五章 ページ40

エレノア「あっ……!!」

目を開け彼女が見たのは業魔からの攻撃を庇い、左肩に近い場所に業魔の攻撃を受けるユルールの後ろ姿

ユルール「っ!はぁ!氷狼撃!」

業魔からの攻撃を剣で受け流したものの、全ての攻撃を受け流すことは出来ず、左肩の辺りに業攻撃を受けてしまう

左肩付近の服が業魔の爪で破け服の破片が舞う中ユルールは業魔が爪を振り降ろしたばかりで無防備となったその身体を斬り上げ、技で業魔を吹き飛ばす

エレノア「ユルール!?」

業魔が吹き飛んだことでハッとなったエレノアは服があれだけ派手に破れたのだ

恐らくユルールは庇い怪我を負ってしまっただろう彼の側に直ぐ様駆け寄る

ユルール「エレノア、大丈夫かい?」

駆け寄って来たエレノアに怪我はないかと業魔から目を離さず怪我が無いことにホッとしたような声で聞く

エレノア「え、あ、はい。それは…ではなく!貴方怪我を……!」

ユルールに駆け寄ったエレノアは槍を構え直しながら業魔を気にしつつ、怪我をしているだろうユルールを見ながら彼に言う

ユルール「服を掠めただけさ」

テラリア「(何てことないように言っているがそんなことあるものか……!)」

何てことないように言ったユルールにテラリアはエレノアに軽く言うように答えるユルールに内心で思い、2人の側へと駆け寄り集まる

フィ「あっ……これって!?」

「業魔病へとなった者は二度と戻らない」そうどこか辛そうにエレノアは業魔に槍を向け言う

業魔へエレノアが言い切った時、ライフィセットが何かに反応し言葉を漏らす

エレノア「しまった!?」

何かに反応したライフィセットの漏らした声に反応したテラリア達が振り向くと業魔は何処かへ跳び去ってしまう

ベル「業魔は放っておけばいい」

テラリア「待ってくれベルベット。進む前に回復をしよう」

去った業魔にエレノアが悔しそうにしている様子にベルベットが言うとテラリアが怪我を大なり小なりしていたためベルベットに言って彼女に回復術を掛ける

フィ「ユルールも!」

ユルール「服を掠めただけだから心配ないよ」

テラリアの言葉にライフィセットは頷くと直ぐにユルールに駆け寄って言うとユルールは安心させるように優しく笑いかけ言う

テラリア「(あちらはアイゼンもいるし大丈夫だろう)」

ユルールの側に近付くアイゼンの姿が見えたテラリアはベルベットとロクロウの傷を癒やすことに専念するのだったー……

第八十九話:聖殿パラミデス  十六章→←第八十七話:聖殿パラミデス  十四章



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作者名:クーシー | 作成日時:2018年2月4日 20時

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