第七十八話:聖殿パラミデス 五章 ページ30
ユルール「ごめん!」
エレノア「あ、ちょっと!?」
ユルール謝る声に続けて直ぐにエレノアの驚く声が聞こえる
エレノア「あの!!」
ユルール「ごめん!後で!!」
マギルゥ「逃げるのが先じゃあー!!」
姿は見えずわからないがおそらくユルールの行動にエレノアが驚き抗議の声を出すがマギルゥから逃げ切るのが先だと言う叫びが聞こえる
ロクロウ「間に合ったな」
バチッバチッバチッバチッバチッ!!
ロクロウが追い付いたユルール達に言い終えると同時に青と黄の稲妻が奔る物凄い音が聞こえてきた
マギルゥ「あれは先に言わぬか〜!!」
息を整えだいぶ落ち着いたマギルゥがカディッシュから放出された稲妻を食らう手前で回避出来たマギルゥが見えた場所を指差しながら叫ぶ
ロクロウ「言ってる暇があったら逃げる距離を稼いだ方がいいだろう」
前にも同じようなことがあったのだろう。ロクロウはどこか遠い目をしながら言う
ユルール「でも、あれじゃあ巻き込まれたら終わりだろう……」
エレノアを降ろしたユルールがチラリと後ろを一度見てからロクロウに言う
ロクロウ「応」
ユルール「本当洒落にならないよ……」
そうだと即答するロクロウにユルールは深いため息を吐きながら肩を落として言う
エレノア「本当に……」
ユルールから下ろしてもらったエレノアは頬を紅くしてそうだと同意する
ベル「というか」
テラリア「ロクロウは前にも体験している」
アイゼン「ということだな」
フィ「だね……」
ロクロウ達から少し外れたベルベット達は微妙な空気と表情になりながら言う
少しして先程の場所まで戻ると立っているカディッシュと生きているはずの対魔士達が倒れ伏していた
カディ「戻ったか」
ロクロウを先頭に戻ってきたことに気配で気付いたのだろう。言いながら振り返るカディッシュ。その時、彼の周りがバチッと小さく雷が奔る音が聞こえた
ロクロウ「応。それにしても……派手にやったな〜」
周りの惨状を慣れているように聞かずにロクロウが答えるとサッと周りの惨状見て言う
カディ「そこまでじゃねえよ」
持っていたキセルを一度回すとそのまま吸って答える。答えたカディッシュは少し前までの気怠げな様子が消えていた
ロクロウ「それならまぁ、いいけどな」
いや良くない。そう言いたいとテラリアを含めて思ったがベルベット達はその言葉を言わずに呑み込んだのだったー……
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作者名:クーシー | 作成日時:2018年2月4日 20時