〔TOB〕導師継承者２ (ページ13)

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第六十一話：ハリアでの解読５ページ13

グリモ「……どうやら、これはお嬢さんの言った通りのようね」

古文書を解読していたグリモワールがテラリアを見ながら言う

フィ「唄……ってこと？」

首を傾げながらグリモワールにライフィセットが聞く

テラリア「グリモワール、教えてもらえるだろうか？」

言った本人のテラリアは覚えがないためグリモワールに言う

グリモ「ええ……八つの首もつ大地の主は、七つの口で穢れを喰って

無明に流るる地の脈伝い、いつか目覚めの時を待つ

四つの聖主に裂かれても、御稜威に通じる人あらば

不磨の喰魔は生えかわる、緋色の月の満ちるを望み

忌み名の聖主心はひとつ、忌み名の聖主体はひとつ……これが貴女が言った唄よ」

頷くとグリモワールは読み上げテラリアに言う

フィ「どう？テラリア」

グリモワールが唄った唄をテラリアに聞く

テラリア「覚えがないな」

ライフィセットの言葉に首を振ってテラリアは否定をする

フィ「そっか……でも、聖主の唄だってテラリアのおかげで解ったんだよ」

テラリアに笑顔でライフィセットが言う

グリモ「ふふ……それは坊やもよ」

ライフィセットにグリモワールが小さく笑いながら言う

フィ「え？」

グリモワールの言葉にライフィセットは驚く

テラリア「私は途中いなかったからわからないが、大方の解読に君の力があるというのはわかるよ」

グリモワールの言葉にテラリアが頷きライフィセットに言う

フィ「そ、そうかな……？」

テラリアとグリモワールの言葉に照れながら言う

グリモ「ええ。喰魔という言葉に忌み名の聖主、他にも坊やのおかげでわかったこともあるわよ」

テラリアの言葉にグリモワールが頷きながらライフィセットに言う

フィ「そっか……」

グリモワールの言葉にライフィセットは嬉しそうに笑う

グリモ「そろそろ、外に出てた子達帰ってくる頃かしらね」

ふと外を見たグリモワールが言うと同時に

コンコンッと扉を叩く音がする

ベル「そろそろどう？」

扉を叩いたベルベットが中のテラリア達に聞く

テラリア「私が出よう……皆、丁度いい頃合いに戻ってきたな」

ノック音にグリモワールとライフィセットが反応すると

テラリアが動き扉を開け、ベルベット達を見るとテラリアは全員に言って直ぐに中へと促す

ユルール「何かわかったんだね？」

テラリアに促され、ベルベット達全員が部屋へと入りグリモワールがいるテーブルを囲むように位置を決めるとユルールがグリモワールに聞くのだったー…