〔TOB〕導師継承者２ (ページ11)

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第五十九話：ハリアでの解読３ページ11

テラリア「すっかり遅くなってしまったな……」

三人分+ペソの分のお茶とミルクを盆にのせて運ぶ

ペソ「キュウ！」

テラリア「すまない。遅くなってしまった」

ペソが戻ったという合図の鳴き声を出すと続けてテラリアがそう言いながら部屋へと戻る

テラリア「ありがとうライフィセット」

フィ「あ、手伝うよ」

ライフィセットが扉を開けテラリアを入れると、扉を閉めテラリアに言う

テラリア「あ、すまない」

テーブルに盆を置くとライフィセットがグリモワールとテラリアの肩から降りたペソにお茶とミルクを渡したため、テラリアが申し訳なさそうに言う

グリモ「あら、ありがとう」

ペソ「キュイ！」

グリモワールがライフィセットとテラリアに礼を言い、ペソは嬉しそうに尻尾をパタパタと振る

テラリア「私がお茶を淹れている間にどれ程解読は進んだろうか？」

匂いをを嗅ぐグリモワールにテラリアは少し困ったようにしながら聞く

グリモ「ん～？」

フィ「えっと……"忌み名の聖主の歌"ってことは分かったけど……部分的にしかちゃんとまだ解読しきれてないんだ……」

お茶を飲もうとしたグリモワールは答えずライフィセットがテラリアに答える

テラリア「そうなのか……」

飲み終えたテラリアは別の場所に置いてある古文書を手に取って見始める

ペソもテラリアの肩に乗って見る

テラリア「(古代アヴァロスト語……やはり分からない……な……)

……八つの首もつ大地の主は、七つの口で穢れを喰って

無明に流るる地の脈伝い、いつか目覚めの時を待つ

四つの聖主に裂かれても、御稜威に通じる人あらば

不磨の喰魔は生えかわる、緋色の月の満ちるを望み

忌み名の聖主心はひとつ、忌み名の聖主体はひとつ……」

古文書を読むテラリアは分からないはずの古代アヴァロスト語の古文書を読み上げる

フィ「え？」

グリモ「あなた……！」

ライフィセットはテラリアの読み上げたものに？を浮かべ、グリモワールはテーブルの上に立ち上がる

フィ「テラリア？」

テラリアの様子に近付いてライフィセットが声をかける

テラリア「あ……どうしたんだライフィセット？」

ハッとしたようにテラリアがライフィセットに聞く

フィ「う、うん。ぼーとしてるように思ったのと……今のは？今の言ったのは何かなと思って……」

ライフィセットが遠慮がちにテラリアに聞く

テラリア「今の……？」

ライフィセットの言葉にテラリアはわからないように聞き返すのだったー…