〔TOB〕業魔と共に行く聖隷２ (ページ10)

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第五十八話：グリモワールへの依頼２ページ10

ベル「やる気なら出させてあげるわよ？」

ベルベットが刺突刃をグリモワールに向け、睨みながら言う

カディ「(おいおい……)」

ベルベットの行動にカディッシュは少し驚く

グリモ「……殺れば？」

無表情でグリモワールは刺突刃を向けるベルベットを見ながら言う

ベル「脅しじゃない」

そんなグリモワールをベルベットは睨み続けながら言う

グリモ「でしょうねぇ……」

ベルベットの睨みを何とも思っていないようにグリモワールが返す

「「……」」

ベルベットとグリモワールの間(全体的にでもあるが)に沈黙が流れる

グリモ「あんたみたいな目をした子と関わると、とんでもないものを背負わされちゃうのよ……」

流れる沈黙を破るようにグリモワールが言う

グリモ「この年になるとね、そういうの重くっていけないわ……」

ベルベットが何か言う前にグリモワールがそのまま続けて言う

ロクロウ「……何歳なんだ？」

腕を組みながらロクロウがグリモワールに疑問を聞く

カディ「バッ……！(こういう奴にそれを聞くか!?)」

カディッシュがロクロウの疑問に慌てる

グリモ「それ以上踏み込むと、あんたのケツに花火突っ込むよ」

グリモワールはギロッと睨みながらロクロウに言う

ロクロウ「応……これは失敬」

カディ「……はぁ」

グリモワールの気迫に圧され直ぐに謝る中、カディッシュは右手で顔を覆い、小さく首を左右に振りながらため息をつく

アイゼン「取り付く島がないようだな」

アイゼンはロクロウとカディッシュ二人の様子を見ると言う

グリモ「南の島なのに、ごめんねぇ……」

アイゼンの言葉に謝るグリモワールだが、どこか謝っているように思えない

ロクロウ「どうするんだ？」

グリモワールの様子に小声でロクロウがカディッシュに聞く

カディ「ああ、多分……テラリアとライフィセットがどうにかするだろう」

ロクロウの言葉にカディッシュは先程から考えるテラリアとライフィセットのことを言う

フィ「古代語、どうやったら読めるようになる？勉強する本とか、あるかな？」

テラリア「古代語を読むにはどうすればいい？学ぶための書物はあるだろうか？」

テラリアとライフィセットが力強い瞳をさせながら同時にグリモワールに同じことを言う

カディ「ほらな」

ロクロウ「おお！」

カディッシュがテラリアとライフィセットの様子を小声でロクロウに言うとロクロウも小声でカディッシュに返すのだったー…