〔TOB〕業魔と共に行く聖隷２ (ページ43)

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第九十一話：パラミデス１３ページ43

テラリアとアイゼンが石碑の後ろにある転移陣から何処かへ転移し、その先を進めるのかどうかを確認し、進めないことをベルベットの下に戻り報告する

ロクロウ「となると」

テラリアの言葉にふむふむと聞いていたロクロウが悩む時などによくする仕草である右手を顎に当てながらテラリアと一緒に向かったアイゼンに視線を向けながら言う

アイゼン「ああ。今は最初の杯の仕掛けを解いて先へ進むしかないな」

続きを促すようなロクロウの視線にアイゼンはいつものように腕を組み、頷きながら答える

エレノア「では、最初の杯まで戻りましょう」

今いる部屋するべきことは全て終えたのだとわかったエレノアがベルベット達に言って、入ってきた部屋の入口に向かう

マギルゥ「行ったり来たりと大変なんじゃが〜？」

エレノアの言葉に心底嫌そうにうげぇ〜……という表情をしたマギルゥが身体をガックシとさせながら言う

カディ「運んでやろうか？」

マギルゥ「本当か！？」

キセルを吸いながらカディッシュがマギルゥに言うとマギルゥは彼女にしては珍しく素早く本気の反応した

カディ「あぁ。うっかりそのまま戦闘になって雷を喰らうかもしれないことになってもいいならな」

さらりとカディッシュは一言言う。マギルゥを含めたその場の全員がはカディッシュの言葉に固まる

少し前(“パラミデス５”参照)であった対魔士への八つ当たりをしたカディッシュの雰囲気のままマギルゥへ言った

マギルゥ「さぁ、早く戻るぞー」

カディ「最初からそうしてろ」

どうすると言おうとしたところでマギルゥは早口で言ってピュンッと走って部屋を出ていく。そんなマギルゥにカディッシュは小さくボソリと言う

テラリア「我々も戻ろうか……」

苦笑いなのか、先程のカディッシュの表情に対してなのか微妙な表情をしたテラリアが言うとベルベット達も頷いて部屋を出ていく

そうして、最初の杯の下へ戻り、ベルベット達が手に入れた【証】を何もなかったくぼみへとはめ込む

ぴったりと何もなかったくぼみに手に入れた【証】がはまる。はまった【証】にベルベットが触れる

最初の杯は神殿内の中心的な装置のようだ。最初に他の同じ仕掛を解いた時よりも、神殿が大きく反応し、仕掛けが解けていく

大きな音と共に最初の杯の後ろを流れていた水が消えていく。更に同時に役目を完全に終えたように手に入れた【証】から光が失われ、黒くなるのだったー……