〔TOB〕業魔と共に行く聖隷２ (ページ32)

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第八十話：パラミデス２ページ32

アイゼン「まず、岩から切り出した巨石を浅瀬に積み上げる。壁で囲いを作り、海水を掻きだしたら、囲いを広げる

それを繰り返し、ある程度の広さを確保したうえで、海底を掘削して行ったんだ」

カディッシュがロクロウに若干呆れていると、アイゼンが、ロクロウ達の疑問にどのようにして作られていったのか説明する

ロクロウ「気の遠くなるような作業だなぁ」

アイゼンの説明にロクロウはうわ〜……という表情をしながら言う

カディ「そういう気の遠くなるようなことをしてでも造りたかったんだろ？」

そんなどことなく嫌そうなロクロウの言葉にカディッシュはキセルをクルクル回しながら面倒くさそうに

アイゼン「ああ。人間たちは、困難を乗り越えて聖殿を築くことが、聖主への信仰心を示すことになると考えたんだ」

カディッシュの言葉に頷きながらアイゼンは続けきを言う

エレノア「補足させていただくと、最近の研究では、もともとこの神殿は海岸付近にあったと言われています」

アイゼンの説明にエレノアが補足の説明を言う

アイゼン「……？俺の説明が間違っているというのか」

エレノアの補足した説明にアイゼンはエレノアに聞く

エレノア「いえ、私が読んだ学術書には、そのように書いてあったものですから」

本に記載があったのだとエレノアは言う。そうは言うがカディッシュはアイゼンの説明を否定してないか？と思う

ロクロウ「海岸にあった遺跡がどうやって海に潜ったんだ？」

エレノアの説明を聞いたロクロウが隣りにいるカディッシュに疑問をぶつける

カディ「あ〜？あ〜……地震とか天変地異とかで沈んだんじゃねえか？」

あんまり興味はなかったんだけどなと思いつつも、ロクロウの言葉にキセルを回したまま少しだけ昔を思い出しながら目を瞑り言う

エレノア「はい、そうです。四聖主が眠りに着いた際の地殻変動でこの聖殿は海中に沈んでしまったそうです

ですが、石の重みと海の砂のおかげで建物は密閉されていることが判明しました

そこで、人々はここにつながる海底洞窟を掘って、現在のような形になったということです」

エレノアはカディッシュの思い出しながらとはいえ、やや適当に言った言葉に頷いて詳しく説明をしていく

フィ「そういえば、僕も読んだことある。『最新版・古代遺跡建築理論』だよね」

エレノアの説明にライフィセットはエレノアが言った書物が何なのかを言うのだったー……