〔TOB〕業魔と共に行く聖隷２ (ページ27)

今日:18 hit、昨日:0 hit、合計:3,689 hit

第七十五話：パラミデスヘ……３ページ27

ハリアからを聖殿パラミデスへ向かうため、カディッシュ達はマーナン海礁へやって来た

前衛に最初にマーナン海礁に足を踏み入れたエレノア、直ぐ後ろに続いたベルベット、戦闘では雷が有効だとわかっているためベルベットに続いたカディッシュ、その少し後ろをユルールが、更にその後ろをアイゼンやライフィセット達が歩いていた

ベル「エレノア、どういうつもりなの？」

最前線にいるエレノアにベルベットはハリアから出る直前のやり取りのことを聞く

エレノア「母娘の件は、私が個人的に捜します」

捜すのを諦めろとベルベットが言うと思っていたのかエレノアは個人で捜すと言う

ベル「それはいい」

顔を少し顰めながらベルベットは問題無いと答える

エレノア「では、なんのことですか？」

ベルベットの答えに少し驚くがエレノアは聞き返す

ベル「あたしが聖寮の計画を潰そうとしているのに、なぜ積極的に古文書の解読を手伝うの？」

鋭い視線をエレノアに向けながらベルベットが聞く

エレノア「……私が故意に誤った方向に誘導し、罠にかけようとしている……と？」

聞かれると思っていたのかエレノアは淀みなく言う

ベル「そうなの？」

ただ手伝う理由を問いかけただけであまり思っていなかった返答にベルベットは聞き返す

エレノア「そんな罠でどうにかできるほど愚かな相手とは思っていません

私は、アルトリウス様がなされようとしていることを……テラリア様と同じ、今この世界で起こっている真実を知りたいのです

悔しいけど、私は真実を教えてもらえるほど信頼を得ていませんでした

だったら、自分で見つけ出すしかない」

今までのベルベット達を思い出しながらエレノアは自身の思っていることをベルベットへ告げる

ベル「自己分析はできてるのね」

黙ってエレノアの言葉を聞いていたベルベットは簡潔に言う

エレノア「聖寮が表の道なら、あなたたちは裏の道。表裏は違っても辿り着く先は同じはずです」

微笑みながらエレノアはベルベットに最後は同じだと言う

ベル「だから、あたしたちにウソをつく必要なんてないって？」

言い切ったエレノアにベルベットは聞き返すように聞くとはい、と頷きが返ってくる

カディ「……真実とやらが、お前が望んでいるようなもんじゃなかったらどうすんだ？」

途中から２人より先に進んで魔物と業魔を退治していたカディッシュが近くまで戻っていてエレノア聞くのだったー………