〔TOB〕業魔と共に行く聖隷２ (ページ19)

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第六十七話：解読と歌２ページ19

カディ「(おいおい……人間が残した物で"穢れ"について書かれてんのかよ)」

ライフィセットとテラリアの言う歌にカディッシュは少し顔を顰める

グリモ「カノヌシを表す図と、かぞえ歌。この古文書は、その意味を解読した"注釈書"なのよ……」

二人が歌を言い終わるとベルベットを見ながらグリモワールが補足する

ベル「もったいぶらずに、その注釈ってやつを教えて」

グリモワールの言葉にベルベットが少し怒ったように催促する

テラリア「すまない、それは……」

フィ「まだ、かぞえ歌の歌詞しか解読できてないんだ」

ベルベットの微かな苛立ちが混じった言葉にテラリアとライフィセットの二人が申し訳なさそうに言う

ベル「……そう」

二人の答えにベルベットは落胆する

マギルゥ「全部解読するには、かなり時間がかかりそうじゃのー」

落胆するベルベットの直ぐにベットに座っていたマギルゥが言う

ロクロウ「だが、聖寮の目的と狙いを知るためには重要な情報だ。時間がかかってもやるべきだろう」

マギルゥの言葉に解読を続けようとロクロウが腰に両手を当て言う

カディ「(マギルゥの言葉もその通りだが)ロクロウの言う通りだな」

ロクロウとマギルゥの言葉にカディッシュはベルベットを軽く見ながら言う

エレノア「(聖寮の目的と狙いを……知る)歌詞だけでも得られる情報は少なくないと思います」

ロクロウの言葉とカディッシュの頷きにエレノアは考えると全員に言い古文書に近づく

エレノア「図にある首は全部で八つ。一本が本体で、他の七つは"カノヌシの口"

七つの"口"は"穢れ"というものを食し、地脈経由で本体に送り、カノヌシを覚醒させる

そういう性質をもつ七つの魔物を」

ベル「"喰魔"と呼ぶ」

エレノアが古文書を見て確認しながら言うとベルベットが最後を受け取って言う

エレノア「……はい。"穢れ"が、なんなのかはわかりませんが」

ベルベットの言葉にエレノアは頷き答える

グリモ「……」

エレノアの言葉にグリモワールがアイゼンとカディッシュ、ユルールに視線を移す

カディ「(言えねえだろ……)」

アイゼン「後半部分はどう考える？」

グリモワールの視線にカディッシュがロクロウ達に気付かれないように顔を顰め、どうするかとアイゼンに視線を移すとアイゼンはエレノアに聞く

カディ「(つか、聖寮の連中は知ってる可能性大だけどな……)」

とカディッシュはアイゼンが聞いている時、考えロクロウ達に気付かれないように顔を顰めるのだったー…