運命の相手は因縁の相手でした3

Whitestory ページ8

井上side


俺は、その辺にいる



ただの喧嘩もしたことないような



普通の生徒だった。



先生の話なんて全部わかる。つまんない。



大学レベルの授業を展開する高等学校の中でも秀でるくらい



優秀な事を除いては。




授業中も休み時間も睡眠に当てていた。



そんな日々は



あの日を境に急変した。




ーーーーー

昼休みが終わり、休憩室で寝ていると


友1「瑞稀、次PC室。早く行こーぜ。」


優しい友人が起こしに来てくれる、これが日常。


申し訳ないなとは思うけど、彼の優しさに甘えてしまう。


瑞「りょーかい。」


友人から手渡されたプリントを持って


2人で休憩室を出てPC室に向かっていると


？「おい、ちょっといいか？」


1人の男に声を掛けられた。


瑞「...俺？」


？「お前以外居ねぇよ(笑)」


困って友人を見ると


友1「俺、先生に言っといてやるよ。」


そう言って笑顔を向けられる。


彼の事だ、きっと上手く言ってくれるだろう。


瑞「ありがとう。」


そう言うと、ピースサインをこちらに向けて友人はPC室へと向かっていった。



瑞「...誰？」


猪「俺はIT情報系学科1年、猪狩蒼弥。お前、情報知能工学科だろ？」


瑞「うん、そうだけど？」


情報知能工学科。つまりAIとかの研究をする学科。


親が大学教授だから、そういうのに縁があるってわけ。


猪「俺ら、組まないか？」


瑞「は？」


突然すぎる誘いに変な声が出る。


猪「お前の力が必要だ！な？」


瑞「何をするの...？」


彼が話してくれた内容は


教授のつまんない授業なんかより



ずっと楽しそうだった。



瑞「いいよ、組んでも。」



話を聞き終わる頃には



ワクワクが止まらなくて



目が輝いているのが自分でも分かった。


猪「そうと決まれば、俺に付いてこい！」

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