運命の相手は因縁の相手でした

bluestory19 ページ44

中村side

コンコンっと響くノック音。





この時間はまだ学校なハズ...




誰だろう？




北「嶺亜。入っていい？」





嶺「北斗？？良いけど、学校は？」





北「色々あってさ...。」






と言いながら病室に入ってくる彼。






彼を見た瞬間





翔太くんは驚いたような表情を見せた。






渡「...松村北斗...？」






北「俺の事知ってんの？どーも。」







渡「ども...。」







嶺「なんで早退して来たの！？」




そう聞くと






北斗は涙を流した。





そんな顔まで美しいと思ってしまう。





北「嶺亜...ごめん。






別れよ...？」






え...。







昨日、愛してるって言ってくれたばっかりなのに。






お前が必要だって





言ってくれたばっかりなのに。







なんで。







なんで？







北「生徒会を追放される事になった。...俺はもうお前を守れないッ！」







嶺「え...。」







北斗の言っていることの意味がわからなかった。







北斗は生徒会の頭脳じゃん。





絶対必要な存在じゃん...。







なんで追放なの...？







北「嶺亜は...もっと強いヤツの近くに居るべきなんだよ...。だから...！」





北斗が言い終わる前に





彼の体を強く抱き締める。







嶺「じゃあ次は僕が北斗を守る番だね。」







北「へ...？」







嶺「僕はまだ生徒会でしょ？じゃあ僕が北斗を守るよ！」







北「嶺亜...？」







嶺「だから...別れるなんて言わないで？」







北「俺なんかで...いいの？」








嶺「北斗がいいのっ！」








北「...っ！ありがと...！」








翔太くんが




すごく複雑そうな表情で此方を見つめている事にも気付かずに





僕たちはギューッと抱きしめ合った。






これからも





北斗は僕の恋人だから。






嶺「好きだよ。」






北「俺も。」








優しく唇を重ね合わせて






目を合わせて微笑みあった。






こんな穏やかな日が





長く続けば良いのに。





そんな事を願いながら。

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