運命の相手は因縁の相手でした

bluestory6 ページ13

中村side(過去)

僕は中学生の時、母親を無くして...

グレた。

行き場を失って、自ら命を絶つことも考えた。

でも、臆病者の僕にはそれが出来なかったんだ。

『おい聞いてんのか？てめぇ！』

ボコっ。

昔から護身術と空手を習っていた僕は、そこ辺のヤンキー達を次々に倒していった。

？「お前、強いな。」

「...どーも。ってか君だれ？」

北「んは、俺は松村北斗。お前は？」

「中村嶺亜。」

北「可愛い顔してんのに、なんでグレた？」

北斗は、土足でズカズカと僕の心に入って来る。

「...母親が死んだ。」

北「殺されたの？」

「...うん。」

北「そっか。」

「僕だって...こんな事したくない！」

北「これは母親の望んでる事じゃない？」

「うん。」

北「じゃあしなくていい。」

「...でも、1回始めたらいっぱい人が寄ってくるんだ。外もまともに歩けない...！」

北「俺が守ってやる。」

「え...？」

北「俺の傍にいろ。そしたら何があっても守ってやる。」

「いいの？」

北「殴りたくないやつは殴らなくて良い。」

「ねぇ、高校は松村くんと同じとこ行きたい。」

北「お、俺の志望校は青高なんだけど...大丈夫か？」

「うん！松村くんと一緒なら。」

北「そうだ。お前、人殴れない事にしとけよ。そしたら喧嘩に参加しなくて済む。」

「...でも。」

北「俺、お前より絶対強いから。お前の分までフォローしてやるよ。」

これが僕と北斗との出会い。

そして僕が怪我をした原因は...

昔ボコった人から復讐を受けたから。

こんなこと、絶対に北斗には言えない。

北斗は責任感じちゃうタイプの人だから。

僕の過去に、北斗を巻き込みたくないんだ。

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