関ジュの花 (ページ44)

今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:158,731 hit

▽続きページ44

楠野side

正「好きやで...。」

へ...？

夢...見てるのかな？

誰かに髪を撫でられる感覚があり、目を覚ますと正門くんの声が聞こえた...気がした。

起きられへんやん、そんなことされたら。

正「Aちゃん、着いたでー。」

「んー？あ、ありがとうございます！」

正「敬語じゃなくてええのに、笑」

いつものテンションの正門くん。やっぱりさっきのは夢やったんかな？

「じゃあ、また！」

正「おん、大吾にもよろしく言っといてや。」

「はーい！」

おかしいとこは何にもあらへん。

やっぱりいつも通りやんな...。

私が都合いい夢を見とっただけやった。

残念な気持ちよりも先に安堵の気持ちが押し寄せた。

ぴーんぽーん

大「はーい、開いとるで。」

「お邪魔しますー。」

大「いらっしゃい。」

流「いらっしゃいー！」

「おおにっちゃん！久しぶりやんな！」

流「夢の国ええなぁー。僕も行きたかったです。」

「今度一緒にいこーや？」

流「はい！」

大「正門に送ってもらったんやろ？」

「おん。」

大「正門なんか言っとった？」

「え...。」

西畑くんは何か知っとるんかな？

なんて思った。

大「まだあいつに貸した1000円帰ってきとらんねん！...あの野郎。」

流「貸したん1週間前やん。笑」

「言い争いの種が可愛ええ。笑」

それから何が起こるでもなく、私の中から正門くん事件は消えていきました。