▽続き ページ43
正門side
正「じゃあ、俺らも帰りますか。」
恭・楠「「はーい。」」
Aぇのメンバー達が俺に気を使ってくれとることくらいすぐ分かった。
俺も頑張らな...。
正「どっちの方が家近いんやろ？」
恭「俺っすね。」
正「んー、じゃあ恭平から送るか。」
なんて会話をしながらアクセルを踏む。
恭「Aからでも良いっすよ。」
恭平が言わんとしている事は分かった。
でも、譲れへんのや...。
正「近い方から送った方が効率的やし。Aちゃんはそれでもええ？」
「大丈夫です！あ、せや。今日は西畑くんの家に送って貰えますか...？」
正「大吾の？」
「はい。今日、これから家で映画見る予定なんです。」
正「了解。大吾に電話しといたら？あと1時間くらいで着くでーって。」
「そーですね！失礼します...。」
Aちゃんは、電話をし終わると寝息を立てて寝始めた。
恭平と2人の空間はなんだか気まずくて、無言の時間が流れた。
恭「正門くんは、こいつの事好きなんですか？」
正「...直球やな。笑」
恭「正直に答えてください。」
正「...好きやで。」
恭「いつからですか？正門くん優しいから、そんな素振り見せへんかったやないですか。」
正「3年くらい前かな...。舞台で共演して、その時はまだあんまり有名ちゃうかったんやけど。」
恭「こいつは...正門くんみたいに大人な人が好きなんやろか...。」
正「Aちゃんは、恭平みたいになんでも言い合える人が好きなんやろーな。」
恭・正「「え？」」
恭「どっちも...自分に自信ない？」
正「...せやな。笑」
恭「意外っすわ。正門くん、いっつも余裕そうやもん。」
正「こっちのセリフやわ。笑」
恭「まぁ...どっちが選ばれても、どっちも選ばれんくても仲良くしていきましょ。」
正「せやなぁ。関バリとかもあるしな。」
恭「そうっすよ。来週の関バリもこいつ来ますからね。笑」
正「気まずいわー。笑」
恭「丈くんと大橋くんがなんとかしてくれますよ、笑」
正「丈くんに頼ろ。笑」
恭「大橋くん可哀想やわー。笑」
正「あ、着いたで。」
恭「ありがとうございました。楽しかったってAに言っといて下さい。」
正「おん、じゃあ。」
恭平を送り、Aちゃんと2人きりの車内。
寝顔も可愛ええの、ずるいやん。
赤信号を確認し、後部座席に座る彼女の髪を軽く撫でた。
正「...好きやで。」
これが本人を前にすると言えんのや。
とんだ意気地無しやな...。
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作者名：咲良 | 作成日時：2019年8月21日 18時
