▽続き ページ41
斗亜side
「斗亜ちゃん...私の事嫌いやろ？」
斗「え...。」
「見とったら分かるよ。そして...その気持ちも分かる。」
まさかバレてるとは思わんくて、咄嗟に否定の言葉が出えへんかった。それは肯定と変わらんくて...
「最初はずっと推されとらんくて、アンチも多かったんに。最近になって急に推して下さる方が増えて。それを気に食わん人も居るやろなとは思っとったし、それが普通なんやと思う。」
斗「...はい。」
「斗亜ちゃんは、私のどこが好きじゃない？自惚れてるとかちゃうで、直したいんや。そうゆう、人に嫌われるとこ。」
斗「Aちゃんはずるいんです。」
「...はい？」
斗「Aちゃんはみんなに好かれてて、僕が苦労した人間関係もすぐに築き上げちゃって...。」
正門くんに話したような話をした。
Aちゃんはちゃんと目を見ながら聞いてくれた。
斗「せやから...ただの嫉妬です。」
「...そっかぁ！嫉妬かぁ！」
斗「なんでにやけとるんですか！？」
「私も斗亜ちゃんに嫉妬しとるから。」
斗「え...？」
「ほら、私グループに所属してへんやん？しかも女子やから将来入れるかも分からん。なのに斗亜ちゃんは私より入所歴も短くて、歳も4つくらい下やのにグループ入って、センター張ってて。ええなぁ、ずるいなぁって。」
Aちゃんがそんなん思ってるなんて知らんかった。
せやから驚きすぎて口が空いていたらしい。
「斗亜ちゃん、間抜けな顔しとる。笑」
そう言って鏡を見してくれた。
「でも、斗亜ちゃんが努力しとるのは知ってるで。せやからグループにも入れたんやろうし。」
斗「僕だって、Aちゃんが人の何倍も努力しとること知ってます！」
何をムキになってるんやろ。
Aちゃんも同じことを思ったのか、2人で顔を見合わせて笑った。
「これから...仲良くしてくれん？」
斗「もちろん！こちらこそよろしくお願いします！！」
2人でコーヒーカップに乗って、笑い話をしながら歩いとる内に思った事がある。
僕、嶋崎斗亜。高校1年生。
夢の国で、恋に落ちました。
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作者名：咲良 | 作成日時：2019年8月21日 18時
