とびきり贅沢な2日間 4 ページ33
確かに家では二人で同じベッドに寝ている訳だし何もおかしいことはない。だけれど場所が変わっただけで何だか無駄にどきどきしてしまうのはおかしいのだろうか。
「何、やらしいこと考えてんの？」
「う、うるさいな！違います！」
「ふふ、そういうことにしといてあげる。ほら、早くお風呂入ろう！」
ノリノリな結弦は先に露天風呂の方へと向かってしまった。あたしはメイクを落としたり何だりとあれこれしてから向かう。来たことに気づいて振り向いた結弦がむうっと不満そうな顔をしていて、その理由が分かっているだけにそっと目線をずらす。
「温泉でタオル巻いたまま入るのはダメなんだよ。」
「二人なんだからいいじゃん、別に。」
「もー、恥ずかしがりやだなぁ。」
「ぎゃ！」
さばりと勢い良く立ち上がった結弦に驚いて目をつむると、素早い手つきでタオルに手をかけられる。押さえる暇など全くなくて、慌てて手で覆い隠そうとするものの、明らかに手の本数が足りてない。
「そうやって隠すと余計にやらしいよ。ほら、俺の気が変わっちゃう前にさっさと入って。」
ぐいぐい手を引かれて温泉につかると、その温かさに緊張が解けていく。肌に吸い付くように滑らかなお湯が気持ちよくて、ぴったりと結弦とくっついているだけで言いようのない安心感を感じた。
「星、きれい…。」
「すごいよね。何か別な世界に来ちゃったみたい。」
後ろから結弦が囁くたびに吐息が首筋を掠めてくすぐったい。二人で空を見上げていると、不意に熱いものが這う感触をうなじに感じた。
「ちょ、ちょっと！」
「んー、いいよね、うなじって。」
「何それ、…、ぁ、」
「お風呂では何にもしないでおこうと思ったんだけどなぁ。」
腰に回されていた手が胸の方へとせり上がって、やわやわとその感触を楽しむように動かされる。そうして色んな所を弄られている内に一気に熱くなってくったりと身体を結弦に預けると、ふふっと笑う気配がした。
「逆上せちゃうね。上がって身体洗おうか。また明日朝ゆっくり入ろ。その時は何もしないから。…多分ね。」
手を引かれるまま湯船から上がって、結弦に頭や身体を洗ってもらう。慈しむように優しく触れてくる手が愛おしくて、思わず溜息が漏れた。
「大丈夫？ちょっとやり過ぎた？」
「ん、平気…。」
「じゃあ、俺のことも洗ってくれる？」
「ふふ、いいよ。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 231人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はなこ(プロフ) - るりさん» 初めまして！コメントありがとうございます！そう言っていただけると本当嬉しい限りです(；＿；)シーズン始まってオータムクラシックを終えここからだなぁと楽しみです♪更新も近々したいなと思っているのでよろしくお願いします(´>_<`) (2015年10月21日 21時) (
レス) id: 69df3ca31c (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - はなこさん初めまして。書かれるお話がどれもツボで、何気にその時の結弦くんとリンクもしているお話も多くていつもドキドキニヤニヤwしながら読ませていただいてます！シーズンが始まりワクワクするプログラムで幸せを感じてます！またお話楽しみにしてます（＾ν＾） (2015年10月21日 18時) (レス) id: d42f8a3817 (このIDを非表示/違反報告)
はなこ(プロフ) - ゆったんさん» いつもありがとうございます♪少しでも癒しになったならそれは嬉しいです！色々と大変なこともあるかもしれませんが、無理なさらずに(>_<) (2015年9月13日 0時) (レス) id: 69df3ca31c (このIDを非表示/違反報告)
ゆったん - はぁ〜、今回の話、すごく癒されました！最近あまりいいことがなかったので、優しく諭されているような気分になりました。ありがとうございます！次も楽しみにしてます (2015年9月10日 23時) (レス) id: 56a839c14f (このIDを非表示/違反報告)
はなこ(プロフ) - りまさん» りまさん、コメントありがとうございます！お優しいお言葉までかけていだき本当ありがたい限りです(；＿；)そうなんですよね〜！こんな風に甘やかされたい。。(笑) (2015年9月7日 0時) (レス) id: 69df3ca31c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はなこ | 作成日時：2015年5月25日 23時
