シスコン☆ドクター。３〈橙〉

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裕side




隆「ふふ……寝てもうた(笑)」


いっぱい泣かせてもうたから
疲れたんやんな…。


裕「よお頑張ったで…ほんま。」


大人でもキツイ処置に耐えたんやもん。


隆「…入院……やんなぁ…？」


裕「マルがずっと診れるなら

点滴持って帰って自宅でもええけど。

でもそない仕事も休めんやろ？」


Aちゃんはしばらく
点滴で抗生剤の投与が必要になる。


隆「せやなぁ…。

Aには申し訳ないけど、

病院におってくれたほうが僕も安心やし…。

起きたら説得するから

このまま病棟に移してまおか…。」


裕「せやな。

小児病棟いける？耳鼻科病棟でもええで。」


隆「あ……うち今個室いっぱいやわ^^;

横山くんのとこ、頼んでもええ？」


裕「了解。」


Aちゃんをマルが抱っこして
病棟まで運んで、
起こさへんようにそっと点滴を刺した。


隆「しばらく起きへんと思うし、

今のうちに着替えとか持ってくるわ。」


裕「おん。Aちゃんの様子は

ちょくちょく見とくし

ゆっくりで大丈夫やで！」


なんて言ってもマルは超特急で
戻ってくるやろけどな(笑)


"はぁ……はぁ……"って苦しそうな
息づかいで眠っとるAちゃん。


目が覚めて"入院"なんて言われたら…
どんな反応するやろか。


また泣かせてまうんかな…。


しかもマルが傍におらん病棟なんて
言ったら尚更やんな。


ほんまに嫌われてまうな…俺。


そんなことを思いながら
そっとAちゃんの頭を撫でて
布団をかけ直して病室から出た。



しばらくしてもう一回部屋へ行くと
もうマルは戻って来とって、
イスに座ってAちゃんを見つめとった。


裕「…嫌い、って言われたこと

気にしてるん？(笑)」


隆「……結構ショックやったで。笑」


裕「Aちゃんはマルのこと

嫌ってなんかないって。

俺のほうが嫌われてまいそうや(笑)」


そんなことを話してると、
眠ってたAちゃんが
ゆっくり目を開けた。


「んっ……」


隆「…ふふ、おはよお^^」


裕「Aちゃん、どお？

喉痛いの、だいぶ楽になったやろ？」


「…ん……(涙)」


裕「…さっきは痛いことしてごめんな。

嫌やったやんな…。」


「ん……ｸﾞｽｯ…すごい痛かった…っ(泣)」


裕「ごめんなぁ…」


「んーん……先生は悪くない…ｸﾞｽｯ…

嫌いなんて言ってごめんなさい…(泣)」


"横山先生なんて嫌い"って言われる
覚悟やったから…


よかった…安心したわ(笑)

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