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大倉side
安「…シズさんのとこおらんでええの？」
「…っ…今は、ご家族の方が
いらしてますから…
ご家族の方のみで、過ごすべきです。」
シズさんの家族に連絡したら
次男さんや次男さんのお嫁さん、
それから地方に住んでる長女さん…
みんなすぐに駆けつけて来た。
家族が来るまでは
シズさんの部屋にいた鈴原は、
家族がシズさんの周りを
囲んだのを見届けると
そっと部屋から離れて。
何事もなかったかのように
他の業務をし始めた。
「…私は"なっちゃん"の代わりを
してただけであって…
本物の家族ではありませんから…っ…」
そう言う鈴原は
無理をしとることが見え見えで…
安「…そしたら堀口さんの清拭いこか？」
「…はい。」
だけど、シズさんの傍にずっといるのは
鈴原にとってええことやとは思えへんから。
それはヤスも同感みたいで、
いつもと同じように業務をこなしながら
シズさんのバイタル測定は
なるべく鈴原に行かせてやっていた。
そういうさりげない気遣いできるとこが
さすがヤスやなって思うわ…。
何かあったら
すぐに連絡してもらうよう頼んで、
俺も外来診療に向かった。
シズさんの容態は急にやなく、
ゆっくり、ゆっくり、少しずつ
悪くなっていって…
血圧が下がり、
心臓の動きも悪くなったことを
知らせるアラーム音が鳴り響いたと
俺のもとに連絡が来たのは
その日の夕方…
ちょうど、今日の外来診療を
終えた頃やった。
ご家族からは、その時が来たら
心臓マッサージや人工呼吸器などの
延命措置はしないでほしいと、
同意書もいただいている。
急いでシズさんの病室に駆けつけると、
ご家族の方とヤス、そして鈴原の姿。
鈴原は今にも泣きそうな顔で
ヤスに支えられるように立っとった。
安「おーくら…っ…」
大「…シズさーん、
ちょっと胸の音聴きますよー？」
『先生、母は…っ…(涙)』
大「……残念ですが、もうこれ以上は…」
『…っ…母は、もう十分頑張りました…っ…
早く、楽にしてあげてください…(涙)』
大「…では、以前お話された通り
延命措置はしない、ということで
よろしいですね？」
『…はい…っ…(涙)』
こうなったらもう、
できることなんてほとんどない。
医者が最期にしてあげれることは、
痛みなく、苦しくないように、
安らかに眠らせてあげる。
ただ、それだけや…。
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∞ゆず丸∞(プロフ) - チェリーさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです(TT)！お読みいただきありがとうございました！！ (2020年1月21日 21時) (
レス) id: 5e380d9365 (このIDを非表示/違反報告)
チェリー - 涙が止まらないほどすごく感動しました！ (2020年1月17日 1時) (レス) id: b33ac076fe (このIDを非表示/違反報告)
∞ゆず丸∞(プロフ) - 亮ちゃんさん» いつも最後の終わり方が分からずに悩んでしまうので、"最高"と言っていただけてとても嬉しいし安心しました(T-T)!!最後までお読みいただき、ありがとうございました！！ (2019年3月15日 21時) (レス) id: 5e380d9365 (このIDを非表示/違反報告)
∞ゆず丸∞(プロフ) - めぐもんさん» 泣いてくれたんですか(´；ω；`)"素敵な作品"と言っていただけて、とても嬉しいです！最後までお付き合いいただき、ありがとうございました！！ (2019年3月15日 21時) (レス) id: 5e380d9365 (このIDを非表示/違反報告)
∞ゆず丸∞(プロフ) - せつさん» こちらのお返事遅くなってごめんなさい(;´д｀)Twitterのフォローありがとうございました！ (2019年3月15日 21時) (レス) id: 5e380d9365 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：∞ゆず丸∞
| 作成日時：2019年1月13日 23時
