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大倉side
安「おーくら先生…
シズさんの呼吸状態が…
血圧も、下がってきてます…。」
大「…そうか…。」
「…っ……(涙)」
ヤスと一緒に報告に来た鈴原は
もう既に泣きそうな顔しとって。
唇を噛んで、拳を握りしめて
涙が零れへんように耐えとる姿は
見ていて胸が締め付けられる思いやった。
大「シズさん、シズさーん
聞こえますか？
右手、握ってみてください。」
…シズさんからは微かに反応があった。
けど、目を開いたり
声を出したりする力はもう
残ってへんみたいやった。
大「酸素3Lに上げようか。
それとご家族に連絡も。
ご家族が来るまで
昇圧剤投与して様子みよう。
こまめにバイタルチェックしといて。」
安「…分かりました。」
「…っ……(涙)」
鈴原は一歩下がったところから、
俺がシズさんを診察するところを見てて。
＿"人が亡くなるのが怖い"
確かそう言ってたって、ヤスから聞いた。
大「…ほら、"なっちゃん"。
シズさん待っとるから、
そんなとこおらんと中入り。」
「えっ…(涙)」
大「…シズさん頑張ってるんやから。
"なっちゃん"からも声かけてあげな。」
「…っ……(涙)」
ヤスに背中を押されるようにして
ゆっくり、ゆっくり
シズさんのベッドサイドに来て。
「…っ…おばあちゃん…っ…
そばにいるからね…頑張って…っ…(涙)」ｷﾞｭｯ
…その声はシズさんに
ちゃんと届いたんやろう。
弱々しく鈴原の手を握り返して、
うっすら目を開いた。
何か伝えようとしてるらしく、
酸素マスクが白く曇る。
「…っ…無理してしゃべらなくていいよ…
ちゃんとそばにいるから…ね…？(涙)」
それを聞いたら安心したんか、
また静かに目を閉じた。
大「…鈴原から、ご家族に連絡し？」
「え……わたし、が…ですか…？(涙)」
大「シズさんのご家族は
お前がシズさんにしてあげたこと、
ちゃんと分かっとるから。
"なっちゃん"として…看護師として
シズさんにできること、
最後まで全部してあげ？」
「…っ…はい…(涙)」
"人の死"は、医者や看護師になった以上
避けられへんことやから。
鈴原にとっては酷かもしれへんけど…
これを乗り越えへんと
一人前の看護師にはなれへん。
直接は言えへんけど…
頑張れよ、鈴原…。
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∞ゆず丸∞(プロフ) - チェリーさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです(TT)！お読みいただきありがとうございました！！ (2020年1月21日 21時) (
レス) id: 5e380d9365 (このIDを非表示/違反報告)
チェリー - 涙が止まらないほどすごく感動しました！ (2020年1月17日 1時) (レス) id: b33ac076fe (このIDを非表示/違反報告)
∞ゆず丸∞(プロフ) - 亮ちゃんさん» いつも最後の終わり方が分からずに悩んでしまうので、"最高"と言っていただけてとても嬉しいし安心しました(T-T)!!最後までお読みいただき、ありがとうございました！！ (2019年3月15日 21時) (レス) id: 5e380d9365 (このIDを非表示/違反報告)
∞ゆず丸∞(プロフ) - めぐもんさん» 泣いてくれたんですか(´；ω；`)"素敵な作品"と言っていただけて、とても嬉しいです！最後までお付き合いいただき、ありがとうございました！！ (2019年3月15日 21時) (レス) id: 5e380d9365 (このIDを非表示/違反報告)
∞ゆず丸∞(プロフ) - せつさん» こちらのお返事遅くなってごめんなさい(;´д｀)Twitterのフォローありがとうございました！ (2019年3月15日 21時) (レス) id: 5e380d9365 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：∞ゆず丸∞
| 作成日時：2019年1月13日 23時
