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ばかあほまぬけ ページ38
救急車が到着し、救急隊員の方々が部屋に入ってきて
彼を診る
...案の定ここでの処置だけでは彼が完治するはずもなく
「はい...私が付き添います」
隣町の大学病院へと運ばれた
救急車の中で手を握ったり、呼び掛けたりしたけど無反応で...
彼だけに聞こえるように
微量な音量で彼が好きな歌をかけた
ここまで来たらもうメソメソしたり涙を流したりすることは出来なかった
だって今1番泣きたいのは紛れもなく彼だから...
「ギョンスくん、今日は一緒に何しよっか？」
と声を掛けると、彼の目から涙が流れた
「聴こえてるの...？」
その返事を聞くこともなく病院に到着し
彼は早々と救急病棟へと運ばれた
出来る限りの検査をし
先生から説明を受けようとした時だった...
「先生...彼が...」
彼の体は痙攣し始めた
その様子を見て先生は確信したかのような顔をして
彼の顔を横に向かせて、どこがどのように痙攣しているのかなどを記録していた
その後、彼は嘔吐して
何でこんな病状になるまで気づいてあげられなかったのだろうと
私は初めて涙を流した
「ばかあほまぬけ」
そう呟いて自分の心を締め付けた
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作者名：dwaejinuna | 作成日時：2018年9月8日 17時
