気づいたときには【KS】 (ページ36)

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願い￤KS ページ36

部屋に入ると緊張が切れたのか
遂に、膝から崩れ落ちた

『く...は』

自分の体のことは自分自身がわかってるって
きっとこういうことなんだと思う

『...はあ、はあ...A...』

とは言え、お互い合意の上での別室行動
あのとき素直に辛いって言えていたら...

最後の力を振り絞って
床を這って歩く

彼女の部屋に1番近い壁に
ぶつかって寄り掛かる

『...はは、ダサいな』

彼女が僕が壁にぶつかって倒れた音で
こちらの部屋の様子を見にこないことが
素直になれなかった僕への罰だと思うことにして

携帯はベッドの上に投げてしまったから
人や救急車を呼べないので

もうどうすることも出来ずに
ただただ朝を待つしかなかった

全身が熱くて、寒気がして
しまいには脂汗までかき始めて

もう眠ってしまった方が楽なのではないのか...
と思い始めて目を閉じた

確か家に着いたのは2時頃...
彼女が起きるのは6時頃だから...
あと4時間の辛抱だ...

少しでも良いから早く見つけてほしい...
お願いだから、こんな形で彼女とは別れたくないと願った

そして、彼女と仲直りが出来るようにとも願った