気づいたときには【KS】 (ページ30)

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寂しくないふりページ30

『今も大切だけど、僕はAとの将来も大切なんだ...だから、2年だけ我慢してほしい』

『もちろん、イベントごととお祝いごとがある時にはスケジュールが合えばAを優先して帰国するから』

2人でベッドの端に座って
前を向いて

互いに視線が合わないように
上を見たり俯いてみたり

「こんなに尽くしてくれる彼氏さんって他に存在してるのかな？」

『尽くしてるつもりはないんだけど...』

「優しいってことだよ。褒めてるの～...」

彼の手の上に自分の手を重ねる

『...寂しくなるね』

「...」

『ね...？』

少し不安そうな顔が
私の顔を覗き込む

「...近いっす」

『寂しいよねって』

「...やだ」

『さっきは素直に寂しいって言ってくれたのに』

「やだもん～」

“ふあ～”っと欠伸をして
後ろに倒れ込んだ

隣に彼も倒れ込んできて

...きて？

「ぐへ...重いんだけど」

『お腹気持ちいの知ってるから』

「腹枕」

『毎日このスタイルで寝ようかな』

「やめてよ～」

『なら言って』

上に着ている部屋着を胸下まで捲られて
口付けされる

「...くすぐったい」

『早く...』

「...寂しいって言ったら、もっと寂しくなるから嫌なの！ば～か、もう寝る。二度寝する」

『ふふふ、おやすみ』

彼は私の服をちゃんと下までおろして
ズボンの中にインさせてくれて

『お腹冷やさないようにね...』

ってお腹をトントンしてくれた

1年後、彼がこの部屋から...私の日常から居なくなって
私からしてみたらレアキャラ化してしまうのが怖いけれど

...彼のためなら我慢できそうだ