神山くんと恋をする。2

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「神ちゃんは、どーなん？」


「え、俺？」



酔っ払うと更に天然、というか自由な藤井は
桐山先輩が真面目に答えた事を良いことに
ともくんにまで質問している。




「ん〜まだ日が浅いし今すぐは無理やけど。
Aとずっと一緒におりたいなぁ。」



「と、ともくんっ！恥ずかしいよ！！」



「なんや、Aちゃん照れてるやんけ！
案外可愛いやつやな〜！」



とろんとした目でいつもよりのんびりそう答える
ともくんは、きっと本音なのだろう。
みんなの前で言われて恥ずかしいし
シゲ先輩に弄られるのも鬱陶しいけど。
やっぱりそうやって言葉にされるのって嬉しい。



付き合いたてとはいえ、私達はもう26歳。
小学生の頃に流行ったプロフィール帳の
何歳で結婚したい？という質問には
必ず、25歳！って記入していたのに。



周りも若干の結婚ラッシュ。
七瀬達も秒読み、って感じだし。
周りがそうだと焦るんだけど、私が思い描いていた
25歳で結婚、をしていたら。



ともくんと付き合う事はなかったのだろう。
そう思うと良かったなぁと思うし。
実際26になったもののまだ結婚は早いかなぁ、
なんて思ってしまっている。



久々に恋をしている私は
年齢関係なく今がすごく楽しくて。
ゆくゆくは結婚も考えたいとは思っているけど
これからもともくんと一緒にいられれば幸せだ。
ともくんもそう思ってくれてたらいいな。







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今回びっくりしたことは
藤井に彼女がいた、という事だ。
入社した時にいなかったから
今もいないのかと思っていた。



学生時代の同級生と
半年前から交際を始めたらしい。




「寂しいの、俺だけやん。なんでなん？」




まさかの恋人がいないのはシゲ先輩だけで。
シゲ先輩はすごく良い人だから
早く良い人見つけて幸せになってほしい。
たまにウザいけど。笑






「お邪魔しました〜！」



「みんなまたおいでな！」




夕方になり主に私と七瀬とともくんで片付けをして。
明日も仕事だし早めにお暇した。
またおいで、と言っている桐山先輩の隣で
笑顔で手を振る七瀬がすごく可愛い。




「、、、ん。」




駅までは藤井とシゲ先輩も一緒なのに。
少し酔っているともくんは私に手を差し伸べる。
知り合いの前じゃ恥ずかしい、なんて思ったけど。



私を見つめるくっきり二重の目。
そして少し尖らせた唇。



これだけの仕草なのに、酔っ払っているのに。
ともくんがかっこよすぎて。
私は素直にその手を握った。





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