神山くんと恋をする。2

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Aが作ってくれたパスタが
まさかの西川のと同じ味やった。



俺は学生の頃から良いことがあった時、
逆に落ち込んだ時も西川のそれを食べていて。
社会人になってAを見つけて
アタックする術もなく悩んでた時も
それを食べて西川に相談していたり。




異動が決まった時もそれを食べに行って
西川に絶対Aに振り向いてもらう！
なんて宣言をしたり。



自分の中でとても特別な料理を
まさかだいすきなAが作ってくれるやなんて。
夢のような話や。




「ともくん、デザート食べる？」



「おん！食べる食べる！」



「え、めっちゃ美味そうなんやけど！
これもAの手作りなん？」



「うん。作ってみた。」




なんて照れて笑うA。
ほんまに尽くされてばっかりや。
Aの手作りのチョコケーキも
めちゃめちゃ美味しかった。




料理も得意やし、しっかりしとるし。
Aはほんまええお嫁さんになるんやろな。
絶対に俺がAを嫁にもらう。強く決心した夜やった。





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「結構真面目な話。」




先程まで、塚田や会社の女の人に
気を持たせないでほしい、なんて
めちゃめちゃ可愛ええ嫉妬してくれてたのに。
今度は真剣な顔つきで言い出すもんやから
少しびっくりした。真面目な話って、なんや？




「私と、したいとか思わないの？」




言いづらそうに、少し恥ずかしそうに言うA。
したいって……？
いや、したいに決まっとるやん。
けどAがそんな事言うはずないか。
俺がAとしたい事って、、、？なんや？
Aの言葉に俺は一人でプチパニック状態。




「私の身体触ったりしたい、とか思わない？
私自身、自分に自信ないんだけどさ。
やっぱり私ってそんなに魅力ないのかな？」





なんて少し泣きそうな顔で言うA。
あぁ、俺の言葉足らずでだいすきなAを
不安にさせてしまってたんやな。
多くを語らない方が、格好良い。なんて
そんなの嘘や。不安にさせてたら元も子もない。





けど不安になってくれるなんて
俺とのそういう行為に対して前向きに考えて
くれてるんやな、と思うと照れる。




Aをギュッと抱きしめれば、
俺の胸にすっぽりはまって来るA。
もう我慢出来ずに、もうここでしてしまおうか
なんて思ったんやけど。




あんな格好付けて言っておいて
今するのか、なんて思われたら恥ずかしい。
したい気持ちは山々やけど。
もう少し付き合いたての時間を楽しもう。





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