神山くんと恋をする。

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「ねぇそれって、付き合うってこと？」






月曜日、七瀬にあったことを報告すると。
すごく嬉しそうな顔で言われた。







「付き合ってはないよ？
そんな事は言われてないもん。」






「はぁ？！それでいいの？」






「ゆくゆくは付き合えたら、嬉しいよ。」






「あぁもうじれったい。早く告れよ神山〜〜！」







なんて頭を抱えて唸っている七瀬。






神山くんに告白されたら。
私は悩まずすぐに返事をするだろう。








神山くんが私を好き






なんて、都合良い妄想だけど。








七瀬に協力してもらい
土曜日のデートプランを考える。
一応、神山くんのお誕生日デートだから
私の地元だし、私がリードしないとね。








《土曜日何時からにしよっか。》





《10時とかでええかな？》





《大丈夫！》




《朝迎えに行くな。って言っても隣やけど。笑》







神山くんと会社携帯でのやり取りだった時は
完全に受け身で。自分からメールもしなかった。






だから今、神山くんの個人携帯に
私が自分からLINEを送ってること。





それがちゃんと返ってくること。






神山くんとデート、すること。







過去の自分に伝える術があったとして
私はどんな顔をするのだろうか…。





神山くんの顔すら知らない
あの頃は、まさかこんな事になるなんて
考えられなかったなぁ。








ちょうど７月の真ん中で。
経理課は残業が大変な時期だけど。
土曜日のために頑張ろう…！！







そう思える恋ってすごい。
神山くんってすごい！







「なんだA残業してるのに嬉しそうだな〜。
あ〜！さては、彼氏でも出来たのか！？」





「で、出来てませんっ！！」





「ははーん。恋か。恋だな。」






残業なのに課長はそうやって私をいじめる。
恋だなって言われた私は顔が真っ赤で。





課長はすごく嬉しそうに
Aがやっと次の恋に進んだかぁ〜って。
しみじみ言っていた。








「仕事も恋も頑張れよ〜！」






と言って私のデスクをトントンっと叩く。







こんなの他からしたらパワハラにセクハラだけど。
私と課長の仲だし、何とも思わない。






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