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貴「…みんな、私を"あなた"のところに運んでください。乗っかるから、転がして！あっこ。二段目の一番前の、あの眼鏡だから」
ギターをおろして、てっちゃんに渡す。
盛り上がるお客さんの上、申し訳ないけど転がっていく。
ふうー！
なんて聞こえるのも、きゃーきゃーした声も、何も怖くない。
貴「はい、おろしておろしてー！ありがと」
いえーい！
なんて馬鹿みたいな声にくすりと笑みがこぼれる。
ああ、アザミを好きでいてくれるこの人たちを、大切にしたい。
そんなことを思ってから、うっしーの目をしっかりと捉える。
貴「曲、作ったよ」
牛「…ありがと。覚えててくれたんだ」
少しだけ驚いたような。
いや、少しじゃないか。
こいつ何やってんだ、って。
馬鹿なのか、って。
思われてるのかなあ。
貴「私、一個も嘘は入れてない」
牛「…え」
貴「ほんとは、歌で全部伝えたくて、話して伝えるの苦手だから。でもそんなこと言ってたら、大切なことが伝えられなくなるから…だから、聞いてください」
そう。
ほんとは、全部歌で伝えたかった。
この歌が、私の気持ちだから。
でも。
大切な言葉だけ。
これだけは歌えなかった。
あっくんやてっちゃんの音に頼ってたくなかった。
ギターの音で誤魔化したくなかった。
私自身で伝えたかった。
だから。
貴「好きです」
マイクはなかったけど、声が響いた気がした。
静寂に包まれていたライブハウスがざわざわしている気もした。
でもそんなの全部、どうでもいい。
私の目の前にいる、あなたに届いているのなら。
さっきから驚いた顔のうっしー。
でも、やっと表情が変わる。
くしゃり、と音がつきそうな。
そんな風に微笑んだ。
かと思えば。
牛「…俺も、好き」
目を見て、真っ直ぐに言われる。
望んでたのは確かなのに、こんな風に真っ直ぐ返ってくるって思わなくて。
こんなに、幸せでいいのかな？
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ゆる(プロフ) - 未愛さん» ありがとうございます！私もこの作品好きでした、とっても！！！番外編書きたいことありすぎるし、長編もテーマ絞れないし、ひいいい、ってなってます(^p^)笑 (2017年5月11日 1時) (
レス) id: 2348e913dd (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - 黒羽さん» コメントありがとうございます！楽しんで読んでいただけてとっても嬉しいです(*´ω｀*)番外編に新作に…これからも頑張ります！！！！！ (2017年5月11日 1時) (レス) id: 2348e913dd (このIDを非表示/違反報告)
未愛(プロフ) - 完結おめでとうございます！ついに完結しちゃいましたー！今回の作品もとても好きなので寂しいです(>_<)気が向いたら番外編お願いします(笑)そして長編も楽しみです！読みたいのが多くて絞れませんでした(笑) (2017年5月9日 13時) (レス) id: 777314882c (このIDを非表示/違反報告)
黒羽(プロフ) - 初めまして！完結おめでとうございます！牛沢side、another side共に楽しみながら読ませていただきました！長編物も番外編も少しばかり期待してます|ω･)←←面白くてほっこりする作品を作っていただきありがとうございました！(日本語おかしくてすみません(>_<;)) (2017年5月8日 4時) (レス) id: 0ae5c48f55 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - 蒼乃さん» ありがとうございます(;_;)めちゃくちゃ更新遅れちゃってますが、ぼちぼちで頑張りますので待っててくださいいいい！ (2017年3月28日 23時) (レス) id: 2348e913dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆる | 作成日時：2017年2月11日 0時
