3 ページ3
アザミができたのは、もうずいぶん昔、中学三年のときだった。
小さいときから家が近くて仲が良かったてっちゃんと、音楽を一緒に聞くのは、習慣みたいになっていた。
小学生の頃、音楽好きの父がギターを弾いているのを目撃して、触らせてくれ、って二人してごねていた。
誕生日、父が買ってくれたのはウクレレだった。
ちょうど良いサイズだろ？って笑われたのはむかついたけど、ぽろんぽろんって鳴る音が心地よかった。
てっちゃんは不器用だから、どんどん、ってするのがいいよ
って今思えばとてつもなく失礼な話をしたからか、てっちゃんはいつもウクレレの後ろで打楽器をしてくれた。
だから、年を重ねても、ギターを持つ私の後ろには、ドラムを叩くてっちゃんが居た。
父は、私達二人ががむしゃらに演奏するのを、にこにこと見てくれていたし、母も、うるさいわよ、って言うくせして絶対に笑ってた。
高校に入ったひとちゃんは、彼氏ができたから、って、私とてっちゃんのお遊びには付き合いが悪くなった。
と思ったのに、ある日突然、私とてっちゃんのところに彼氏を連れてきた。
瞳「ね、私の彼氏なんだけど、この人。こいつも入れて三人でバンドやりなよ」
ひとちゃんの言葉にぽかんとしたのは、私とてっちゃんだけじゃなくて、彼氏さんとやらも一緒だった。
貴「ひ、ひとちゃん…彼氏さんが…びっくりしてるよ…」
哲「ひとちゃんは発想が斬新すぎる」
瞳「えー、だって二人は本気なんでしょ？応援したいのよ、姉としては。どう？……秋」
秋「…突然何言ってんの」
秋、と呼ばれた彼氏さんは、呆れたような顔。
そりゃそうだ。
年は一つしか変わらないといったって、中学生と高校生だし、突然だし。
彼女の妹と、その幼馴染みだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 100人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆる(プロフ) - 未愛さん» ありがとうございます！私もこの作品好きでした、とっても！！！番外編書きたいことありすぎるし、長編もテーマ絞れないし、ひいいい、ってなってます(^p^)笑 (2017年5月11日 1時) (
レス) id: 2348e913dd (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - 黒羽さん» コメントありがとうございます！楽しんで読んでいただけてとっても嬉しいです(*´ω｀*)番外編に新作に…これからも頑張ります！！！！！ (2017年5月11日 1時) (レス) id: 2348e913dd (このIDを非表示/違反報告)
未愛(プロフ) - 完結おめでとうございます！ついに完結しちゃいましたー！今回の作品もとても好きなので寂しいです(>_<)気が向いたら番外編お願いします(笑)そして長編も楽しみです！読みたいのが多くて絞れませんでした(笑) (2017年5月9日 13時) (レス) id: 777314882c (このIDを非表示/違反報告)
黒羽(プロフ) - 初めまして！完結おめでとうございます！牛沢side、another side共に楽しみながら読ませていただきました！長編物も番外編も少しばかり期待してます|ω･)←←面白くてほっこりする作品を作っていただきありがとうございました！(日本語おかしくてすみません(>_<;)) (2017年5月8日 4時) (レス) id: 0ae5c48f55 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - 蒼乃さん» ありがとうございます(;_;)めちゃくちゃ更新遅れちゃってますが、ぼちぼちで頑張りますので待っててくださいいいい！ (2017年3月28日 23時) (レス) id: 2348e913dd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆる | 作成日時：2017年2月11日 0時
