下宿先の《K.N》

手えかかるわ、 ページ10

.N side






昼過ぎにでてったのにあいつ帰ってこんやん





絶対迷っとるな





「電話しろ言うたのになあ、」





あいつ、意地っ張りやもん。




絶対電話してこうへんな





おばちゃんに一言伝えてスーパーの帰り道をたどる





裏道、裏道を通って、見えたのは、あいつの背中に乗って寝てる花の背中





俺が花とスーパー行った時ここ通ったから、多分花が連れてきたんやろう





「右手ちぎれる、、っは、おもっ」






独り言、おっきすぎやろ






「しかもここどこ？」







「小瀧くんに電話とかできないし、てかしたくないっし、んしょ、っと」






ちびのくせに、いっちょまえに






「悪口っておっきくゆうもんちゃうよ？」






「！！！！な、んでっ、」





「凍死する前に迎えに来たったわ」






「、別に来てくれなくても帰れたもん。」





「そ？ほんなら帰るわばいばい」




来た道を引き返して戻る





てっきり待って、とかなんとか、言うと思ってたのに





「あれ？ついてこな一生帰られへんのちゃう？」





黙ったまま、唇噛み締めて





ああ、なるほどな





「ほら、帰るで」




背中に乗った花を受け取って、ひとつ、袋を受け取って




ごめんもありがとうも言わんから、ちょっとむかつくけど。






俺の服掴んで、歩くから






無駄にきゅんしてもうたやんやめろ





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