下宿先の《K.N》

好き ページ31

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「ごめんなさい、お部屋、入ってもいいかな、、」






泣きたくないのに、勝手に涙が出てくる





両手でごしごし拭いて





ドアが開いて、中に悲しい顔してる小瀧くん





「、、うぐっ、ご、ごめんなさっ、い、っ」





もうなんか朦朧としてきた






倒れこむように小瀧くんに抱きついて






「大っ嫌いなん、て、言ってごめ、ごめん、う、ごめんなさいっ、ひっく」








この時の私はほとんど記憶なんてなかったと思う






ただ、背中に回る小瀧くんの腕の感覚と






' 好きや '






って、聞こえた気がした







泣きながら、私も好きだって必死に伝えてたのは、覚えてない。





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熱が上がって倒れたらしい





次に目が覚めたのは小瀧くんの匂いがする布団の中






「おはよ、」






「う、、小瀧くん、」







おでこなに手をあてて、あっついなあって







「ごめんなさい、」







「ごめんなさいしか、聞いてないんやけど。」







軽く私にデコピンして、ベッドに腰掛ける







「でも、俺も嘘ついたから、ごめんな？」




なんのことか、わからないけど深くは聞かないほうがいい気がして








「好きやわあ、お前のこと、知らん間にこんなに。きもちわる」








「きもちわるってなによ」






小瀧くんが顔に片手を添えて








「お前も俺のこと好きやもんなあ？」








すぐ、調子乗るんだから







「小瀧くんが私のこと好きなぐらい好きじゃないよ」







言うてくれるなあって、またデコピン






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