Ｊａｓｐｅｒに恋してる２ (ページ15)

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新しい生命の誕生３ページ15

一方、その頃・・・
Aの陣痛はさらに激しさを増していく。

「はい、息を吸ってください…さあ、吐いて…」

Aは産婆たちの指示に従おうとするが、なかなかその通りにできない。

「あぁ…あっ！」

あまりの痛みに思わず悲鳴を上げながら体をよじる。

「奥様、体を動かしてはなりません！痛みと共に力を入れて赤ちゃんを押し出してください！」
産婆がAを叱りつけながら、指示する。

Aはぎこちないながらもありったけの力を振り絞り、胎児を押し出した。

おぎゃあ！ほぎゃあ・・・

赤ん坊が元気な産声をあげて生まれた。

――生まれたんだ・・・
出産から解放されてホッとしたためか、戦場で戦った時よりもぐったりしている。

――お母さんも私を産んだ時こんな感じだったのかしら・・・母親って強いのね・・・
Aは自分を命がけで産んでくれた母・ウィニアに思いを馳せる。

「玉のような男の子ですよ」

おくるみに包まれたわが子を、産婆がAの隣に置く。

もう一人の産婆はホメロス達を呼びにお産室から出る。

「ホメロス様！お生まれになりました！元気な男の子ですよ」
「まことか！」

ホメロス達はすぐさまお産室に向かう。