僕らにだけ.うら3

赤×黄6 ページ6

．赤said



閉店作業してるとチラチラ視線を感じる。

スマホいじりながらバレへんようにこっち見とるんやろうけどバレバレやで。


ヤスが連れてきたのは俺の気になってた隣人やった。交友関係の広いヤスやけどまさかココで繋がるとは思ってもみなかった。


所謂一目惚れってやつで…ただのお隣さんで挨拶しかせえへんし、いっつも会う時は朝帰りっぽいし、なにより相手は男やし。
どうにかなれるとは思ってもみなかった。

けど、店での態度…コレはまさかの脈アリちゃうん？って思ってたら、亮がトイレ行った隙にヤスが「渋やん、タイプやんな？」って聞いてきて、そんな顔に出てたかなって内心焦った。

「亮も、やで？」って言うたヤスの言葉の意味を聞き返す前に亮が戻ってきて、真意は確認できないままやったけど…コレは“そうゆうコト”やんな…？


このまま…？なんて良からぬコト考えながら仕事してると思わずニヤケてしまう。



粗方仕事終わって亮の方見るとソファに猫みたいに丸くなって眠ってる。

その姿すら可愛くてしゃがんで寝顔を眺める。

マンションで会うた時は人見知りバリバリやったのがヤスにはチワワがキャンキャン言うてるみたいに強気になったり、ギターの話し出したらガキみたいに目キラキラさせてたり、俺のこと見る時は捨てられた子犬みたいな目してたり…いろんな表情魅せる顔。


「えぇなぁ…」

1人呟いて帰り支度をする。






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