ふたりは ページ13
・
「どこだよここ」
「いや葛葉がこっちって言ったんじゃん」
ふわふわとした声が昼時の空に静かに溶けて行った。そんな声の主は、ミルクティーに砂糖を溶かしたような甘い色の髪をしていた。傍らには綺麗な白い髪によく映える真っ赤な瞳を持った"人間では無い"誰か。
「なんでもいいっつったのはおめえだろうが！！！」
『そうなのー？』
「んだっつーの！！…は？」
「あらら」
会話にナチュラルに混ざった声に、ミルクティー色の彼と人間では無い彼は首を傾げて声の方を見た。そこには、薄い紫色のランドセルを背負った小さな女の子がいた。
「君、迷子？」
『んーん！！！ぜーんぜん！！おうちそこ！！』
女の子が指した場所はついさっき通り過ぎた場所。それなりに大きい一軒家だった。わあ、なんて声を出した相棒に小さくため息をついた人間では無い彼は、小さな女の子に合わせて身を屈めた。
「おまえ名前は？」
『ひなた！そらばねひなた！』
「ひなたちゃんかあ、僕叶。よろしくね？」
『かなえおにいちゃん！！ん！』
叶の隣を見上げたA。きらきらとした瞳にたじろぎながら、人間では無い彼は静かに名乗った。
「…んぁー、葛葉だ…」
『くずは！！』
叶「呼び捨てされてるよ葛葉」
葛葉「るっせぇ。おいおまえ、」
『ひなた！』
葛葉「……………ひなた。駅、分かるか？」
『しってるよ！！！えきがいーの？？』
防犯ブザーがからんと音を立てる。はたから見れば派手な髪色の男らに絡まれる幼女。アウトな図だ。葛葉は少し心配になったが、Aは何一つ気にしていないようだった。
『えきねー、あっち！』
叶「僕が間違ってなければあれ幼稚園の看板じゃない？？」
『うん！てまえをひだり！あれ、みぎだっけ？おはしもたないほう！！』
叶「ひなたちゃんの利き手が右の場合ねそれ」
『んー…いっしょにいく？』
「わかんのか？」
『いく！！ついてきて！』
突然走り出したAに手を引かれる叶。それにからからと笑いながらついて行く叶。葛葉はまたため息をつきながら歩いて追いかけた。
・
『ここー！』
叶「おー、すごいちゃんと着いた！ありがとうねー、ひなたちゃん」
『うん！』
葛葉「叶時間やべぇぞ。」
叶「えー？葛葉もなんかないの？？ほら、ひなたちゃんに、」
葛葉「は？！…………んぁー…その、ありがとな…」
『ふふっ！うん！！またね！』
叶「また遊ぼうね！」
葛葉「気ィつけて帰れよ」
最後まで大きく手を振ってAは2人を見送った。
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*24*(プロフ) - お友達のお名前、少し面倒かもしれませんが、読者側が設定出来るタイプにしたらどうでしょうか。主様の負担が増えてしまいますが…… P.S.更新ありがとうございます!!楽しく読ませてもらってます。これからも応援しています! (3月2日 7時) (
レス) @page19 id: 1f8786d2bd (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - またにじさんじにハマり今色々と見て回ってるとこ見させていただきました！！すごく面白くて気づいたら全部見終わってました！続き待ってます！ (3月1日 22時) (レス) @page18 id: a8c300d8b9 (このIDを非表示/違反報告)
本が大好きなハリネズミ(プロフ) - 友達なのでともこちゃん(漢字は考えてない)とか…安直すぎますかね？ (2月29日 17時) (レス) @page16 id: 73a477d291 (このIDを非表示/違反報告)
0 - あっ好きですLOVEです恋です(?????) (2月25日 18時) (レス) @page15 id: 645ad981c2 (このIDを非表示/違反報告)
サーマル - コメント失礼します。連載初期から読んでいるのですが、主人公とみんなとのやりとりがとても良きでお気に入りの小説です。リクエストでaknとの絡みをお願いできますか？これからも応援しています。 (2022年10月31日 15時) (レス) id: f29b2f6f74 (このIDを非表示/違反報告)
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