歯車が外れた【shp】 (ページ7)

今日:109 hit、昨日:77 hit、合計:4,933 hit

7 ページ7

,

昔に比べて、頰についていた肉はとれて雰囲気も変わりすっかり大人っぽくなっていた
すっぴんなのに、ここまで綺麗な顔立ちをしているのは本当に生まれ持ったものなのだろう

小学生の時に、何度か部長にAに告白したいと相談されたこともあったっけな…

中学に入ってからはピタリと止んだから多分子供によくある短期間の恋だったのかと思っている

「……＿＿＿しょっぴ…、？」

「…！！」

気付けばAが目を覚ましてしまっていたようで、早く出ていこうと立ち上がればきゅっと袖を掴まれた

「…いっしょにねやんの…、？」

「……アホか。もう俺ら子供ちゃうねんから、一緒に寝れる訳ないやん」

「……あかんの……」

上目遣いで、弱々しくそう言ってくる
一瞬躊躇したが、みれいの顔を思い出してあかんと言ってその手を振り払った

………………つもりだったが、振り払おうとした手は動かずそのまま硬直していた
正直、自分でも何をしているのか意味が分からない
駄目だと頭では理解している。けれど無償に腹立たしくなってきたのだ

あの時聞いた声が、頭の中で木霊する
………ただ、一緒に寝るだけ
何もやましいことなんてない

だってAは親友なのだから

…何度もそう自分に言い聞かせて、またAの元へと戻る
すると嬉しそうな顔をして早く。と催促してきた

「…っへへ………いっしょにおとまりかいしたときみたいでなついわあ」

「せやな。でもあん時はコネシマさんもおったで」

「たしかに……そんでみぎからしっまとわたしとしよっぴのじゅんばんでくっついてねたなあ」

「よお覚えてんな。そんなん」

「ありがと………………」

ほんの少しの罪悪感に苛まれつつもベッドに入る
なるべく体が当たらないようにと隅の方へ寄ったが、突然背中に暖かい感触が伝わった

今自分が抱きしめられていることに気が付くまでにそこまで時間はかからず、思わずベッドから落ちそうになった

「ちょ、流石にそれはあかんって。A離れて」

「………いややぁ……いっしょにねたいねんもん」

「いやほんまにｯ………!!」

これ以上は理性の問題で危ないと感じたため1度体制を変えようと体を傾けた
……が、その行動は間違いだった

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
次から少し注意です…！前回は中途半端なところで終わり本当にすみませんでした！