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「……負けました」
…おかしい。これはショッピが言うはずだった
何故私が負けているのだろう
「昔よりはうまなったけどまだまだやな」
「ぅ゙………………なんでお前まだそんな強いん…」
「お前より上手いだけやわ」
「………いつか潰す「せめて勝つって言えや」」
悔しい…けれど、ショッピがまた元通りにテンションに戻ってくれたおかげで安心はした
「もうゲームやめよ。テレビつけたらバラエティ何かしらやってるやろ」
リモコンに手を伸ばして適当にボタンを押せば、ちょうどお笑い番組が放送されていた
立ち上がって冷蔵庫の中に入れてあったお菓子やビール、つまみなどを大量に抱えてまたショッピの隣に座った
ビリビリとお菓子の袋を破いていると、ショッピがあ、と声をあげた
その声につられ、テレビに目をやれば懐かしい芸人がプールの中に落ちているシーンだった
「あ゙っはっはっはwバリなついやんこの芸人wA覚えてる？この人昔炎上しとったん」
「んー……？あ！せやったな!!バリ元気やんもう70いっとるよな？」
「子供ん時まだ50代やったのになあ…なんかあん時に戻りたなるわ」
………
「せやな。……子供ん時に戻れたらさ、何したい？」
「せやなあ……あの喧嘩ぶちょーに負けたやんか。殴り合いで」
「あったな！そんなこと」
「あの殴り合いで勝ちたい」
「…何でわざわざそれなん？もっとやりたいこと他にあるやろ。サッカーとか…」
「………俺あの人に勝てた経験ゲーム以外あんまないねやんか。やから正々堂々殴り合いで勝ってみたいねん」
ダサいやろ？と照れくさそうに笑うショッピ
ショッピがシッマのことを尊敬していたのは知っていた
けれど、口に出すことはなかったからこんな形でまさか私が聞くことになるとは思っても見なかった
……別に、カッコ悪いなんて思わなかった
むしろ、かっこいいとさえ思った
「Aは？」
「へ？」
「ブハッw何その間抜けな声wAやって何かしらあるやろ？やりたいこと」
「…わ…わたしは……」
“ショッピを振り向かせたい”
「……まあ、勉強やり直したいかなあ！！ほら、私アホやんか？やからちゃんとやり直したいなって」
「へぇ…ええやん。…まあでもお前が勉強頑張っとったら俺お前と今一緒に居らんかったかもしれんし、せやったら過去戻らんでええかも」
あぁ……………ん？
「はぁｯ!?／／」
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作者名：ﾍｰﾃﾞﾙﾄｸﾞﾚﾃｰﾙ | 作成日時：2024年2月25日 21時
