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「…フッ、泣いてやんのー………ほんっまにAのこと嫌いやってんなぁ。お前に家族おらんって聞いたときも別になんも思わんかったし、むしろ悲劇のヒロイン気取り？みたいでうざかってんな!!」
「………ｯ、 な、んでｯ…!!」
「アホちゃう？私はさ、お前のこと、友達やと思ったことなんか＿」
そう言いながら、みれいが私に手を伸ばしてきた
ぶたれる、そう思って目をキツく閉じたとき、
「……ぃ゙ｯｯｯｯ!!」
バチンｯと、乾いた音がした
叩いたのは………
「……し、っま……、」
氷のような冷たい目でみれいを見下ろすシッマだった
「…触んなや、Aに」
「………………………みれい、1回帰ろか。ほんで、話そ」
「……」
「…ざまあ」
私のことを見て笑うみれいの手を強引に掴み、外へ連れ出すショッピ
…ドアから出る際、一瞬ショッピと目があった
悲しそうな、苦しそうな………
「…部長、俺の荷物また頼みます」
「おう」
すぐに目を逸らしてコネシマにそう言い残すと、バタンとドアが閉まった
途端に静かになった家は、耳鳴りがする
視界が歪む
目頭が熱くなる
吐き気が、目眩がする
「………」
「…大丈夫か？A」
「…しっ、ま。ゎたし……じ、じゃま、やったんかな。ずっと」
「そんなことない」
「うそ……うせやろ…そんなん……しっま、やってさ…ほんまは…うざかったんちゃうの、…＿＿＿もけっ、きょく…わたしのこと…ほっぽってどっかいって……!!ｯげほ、ゴホｯ 、げほっ」
「…ｯ！A、落ち着け。息深く吸うて、吐いて」
突然、呼吸が出来なくなった
息苦しくて、心臓が押し潰されそうで怖かった
涙がボロボロと溢れて床にいくつものシミをつくる
誰かが、呼吸のしかたもわからない私を嘲笑っているような気がした
コネシマが何か言っている
けれど、なんて言っているのか聞こえない
………いっそ、このまま死んでしまえたらいいのに。
頭のどこかで、そんな考えがよぎった
…自分のことを愛してくれる両親
家族のように大切な親友
生涯を共にする恋人
どれも、今の私にないものだった
欲しくて、欲しくて堪らなかった……
………あれ、？
「…………、」
気づけば、また呼吸できるようになっていた
先程よりも冷静になった………というよりかは、自分の中で何かが切れたような感覚で、心にポッカリと穴が空いたような気がした
大切なものが、欠けたような…＿＿
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作者名：ﾍｰﾃﾞﾙﾄｸﾞﾚﾃｰﾙ | 作成日時：2024年2月25日 21時
