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「…ていうかほっぺた痛いねんけど」

「え!?あ、ごめん…」

「……ええよ別に」



まだ機嫌が悪いものの、先程よりは断然マシだ
シャオロンはショッピのほうをチラリと見ると、「すまんかったな」とぶっきらぼうに言った



「ほな、今度こそまたな」

「おう。気ぃつけろよ」

「おん」



…………………ッ



「ッッッッはぁあああ…疲れたぁ…ごめんショッピ。あいつ多分私のこと好きやねんけどちょっと歪んでんねん。悪いやつちゃうし、許したって」



周り曰く私は少し恋愛に関して疎い部分はあったそうだが、流石にあそこまで露骨に取り乱しているところを見れば普通は気づかないわけがない
しかし、つい最近まではシャオロンが好いてくれていたことに気付かなかったのもまた事実だ



「………………」

「……?ショッピ?」

「…ん、あぁ、ごめん。なんもない。今なんて言うとったっけ」

「いやシャオロンがごめんなーって」

「別に………お前がなんかしたわけちゃうんやし謝らんええわ」

「なんや優しいやん。…あ、ていうかシャオロンの前の取引相手ショッピやってんな。今んなって驚いたわ」



あの時はシャオロンをどうにかなだめることで必死だったためあまり他のことは考えていなかったが、今思えば凄い偶然だと思う


そんなことを考えていると、ショッピは突然私の手を掴んで家の方へと歩き出した
歩くスピードも早く、走らなければ転んでしまう



「ちょッ、!ショッピ。なんか変やで、お前」

「………………別に」

「はあ?ちょっとぐらい話してくれてもええやん。隠してるんバレバレやぞ」

「無理話すわけないやん」

「あほいてこますぞ」

「はいはい」



一瞬頭の中をよぎったのは、嫉妬


けれど………………そんな事あるわけない
あってはならない
コイツが本当に好きなのは、みれいなのだから

私はただの……__



,



「ひっぐ、…なんで…なんでなん!!!!なんで、かえってけーへんの”ッ !最近土曜日はもう家おらんし!!!…帰って来るんは日曜やし!!……はぐらかされるし………なんでッ!」



ショッピくんが、いない



最初は2、3週間に1回ペースだったものが1ヶ月も経てば毎週いないのが当たり前になっていた
問い詰めても別にとはぐらかされるだけ

何が原因?何か間違えた?

………仮にもし…ショッピが土曜日にいなくなった発端があるとしたら家に男を連れ込んだときだろう
でも、なぜ…、?
あの日は、仕事があったはずなのに……

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作者名:ヘーデルトグレテール | 作成日時:2024年2月25日 21時

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