高嶺の花 ２

VIP席 ページ8

「お待ちしておりました。お連れ様いらっしゃってますよ」


沙織に聞きたい事いっぱいあるけど
聞けるような雰囲気じゃないから
店員さんに案内されるがまま着いて行って



お連れ様って…
嫌な予感しかしないんですけどー！！！


案内されたのは広いフロアーとはまた別の個室
その個室専用の鉄板があるような要はVIP席


「失礼致します。お連れ様いらっしゃいました」


店員さんはどうぞと手で促してくれて
それでも入れなくてモタモタしてると
私の後にいる沙織に背中を押される


「ちょっと！沙織押さないでよ！」



よろけて個室へと足を踏み入れてしまった私は
勢いよくそう言ったはいいものの
目の前には登坂さんと…岩田さん




「すいません…ちょっとお手洗い行ってきまーす」


そのまま体をUターンさせて
岩田さんと登坂さんに引き止められる前に
沙織の腕を掴んで
まだ場所さえ把握してないトイレへと向かう


「ちょっと！せっかく来たのになんなのよ！トイレなら1人で行ってよ」


「私に言わなきゃ行けない事あるでしょ？逃がさないからね！」


ブーブー言ってる沙織を引き連れて
トイレの手洗い場へと入ってバタンとドアを閉めた



さすがこういう所のトイレって広いし綺麗
おもてなしトイレって言うの？
ゆっくりメイク直しできるように
鏡台もあってその前に椅子まで置いてある


ここなら話してても他の人の邪魔になんないよね

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