検索窓
今日:17 hit、昨日:4 hit、合計:407,010 hit

嫌味なピアスの持ち主 ページ44

まだ口を開いて剛典との思い出を
ひけらかそうとしてるsayuさんの言葉を遮る


あのって言うだけなのに緊張からか声は上ずって
でもそんなこと気にする様子もなく
なに?って視線を私に投げかける


「これお返しします」


バッグから出してテーブルへと差し出したものは
昨日剛典の部屋で見つけたもの。


テーブルの上でも尚存在を主張してるピアスは
華やかで煌びやかで持ち主と一緒で少し嫌味。


「わざわざ届けてくれたんだ?ありがとう」


そのピアスを私が持ってることに驚かないのは
私が剛典の彼女だってわかってる証拠。





「それを渡したかっただけなので。今日はタイミングよくお会いできてよかったです。失礼します」


席を立とうとする私に丁度注文を取りに来ようとしてた店員さんが戸惑ってる


「誘ったのAちゃんなのにそんなに急いで帰らなくていいじゃん。ね?少しお話しよ。あ!アイスコーヒー2つお願いします」


店員さんを引き止めてアイスコーヒーを1つキャンセルしようとする私の声はsayuさんに引き止められた。


「剛典の事…ちゃんと話したいんだけど」


その言葉に私は立ちかけた椅子に座り直すしかない。


「…私は剛典を信じてます。昨日はなにもなかったって。だからそのピアスを返して終わりです。」


「ふーん…Aちゃんは何も無かったことにするつもりなんだ?」


「はい。剛典はきっと私が気づいてる事に気づいてません。それでいいんです」


「それってなにかあったかもしれないって思ってるから真実を知りたくないんじゃないの?」


四十sayuさんは挑発的な態度
私の言葉に食いつくように言葉を被せてくる。



「剛典は…裏切るような人じゃない」


「…なーんだ、面白くない。少しくらい引っかかってもいいじゃん」


前のめりだったsayuさんは椅子の背もたれに身体を預け
バッグをゴソゴソしたと思えばアイコスを取り出して煙を蒸す


え?タバコ吸うの?
お待たせしましたと言う店員さんの声を聞きながら思わずsayuさんの姿を見つめる


「確かにあの夜はなにもなかった。どうしても荷物を返して欲しいって頼み込んで昨日剛典の部屋に行った。抱きついても全然靡かないし面白くないからピアスを置き土産にしたの。喧嘩でもするかなって」


「そしたら喧嘩もしてないしAちゃんがピアス返しに来るし全然面白くない」


面白くないって…こっちはそのせいで昨日剛典補充ができなかったんじゃ!!

真っ直ぐな視線の先の言葉→←案内された場所



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (337 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1314人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Ayaka(プロフ) - くーさん» ありがとうございます(^^)高嶺の花3の方に移行してるのでそちらも楽しんでくださいねー! (2018年8月13日 14時) (レス) id: af7111a19c (このIDを非表示/違反報告)
くー - 更新楽しみにしてます! (2018年8月13日 0時) (レス) id: d56aa62b4a (このIDを非表示/違反報告)
りみ(プロフ) - Ayakaさん» 源様大量生産なの?ガクブル (2018年7月19日 7時) (レス) id: 9bc97295a3 (このIDを非表示/違反報告)
はーちゃん(プロフ) - はーいヽ(^o^)楽しみにしていますね。 (2018年7月18日 22時) (レス) id: bf99200c26 (このIDを非表示/違反報告)
Ayaka(プロフ) - はーちゃんさん» sayuへのイライラを溜めていってくれたら更に楽しんでいただけると思います!笑 (2018年7月18日 21時) (レス) id: af7111a19c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Ayaka | 作成日時:2018年5月4日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。