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22/臣side ページ24

「ただいま」

clubからそのまま帰宅すると
家で待っている彼女に向かって言う


世莉「おかえりなさい臣。会いたかった」

玄関まで迎えにきてすぐに俺の首に腕を絡めて
抱きついてくる世莉


ドギツイ香水の匂いに
Aとは違うんだと思い
体が拒否をしてしまう。

いつもならこのまま抱いていたけど
今日はそうはいかない


「ちょっと話しある」


そう言うと世莉の手を引きリビングに行き
ソファーに座らせる

「世莉ごめん、好きな人ができた。別れてほしい」


素直に理由を告げ頭を下げる。

今までは適当に振っていただろうけど
なぜか世莉にも誠実にしないと
Aに軽蔑されそうな気がして
世莉に真っ直ぐ伝える。

すると見る見る曇る世莉の表情

世莉「絶対別れない。あんなに好きだった臣とやっと付き合えたのに」


「ごめん、もう無理なんだよ。最低だと思うけど俺初めから世莉の事好きじゃなかった」

そう告げると泣き出す彼女

涙を見てもなんとも思わない

世莉「とにかく絶対別れない、別れるなら後悔する事になるから」


そう言う世莉
ただの脅し文句だろうと思っていた
でも世莉の奥にある
黒い闇に俺は気づかなかったんだ。


世莉「今日は帰る。でも絶対別れないから」


そう言い捨てると部屋を出て言った世莉
彼女が残していった残り香でさえ
不快に感じる。

「あ〜会いてぇわ」

さっき会ったはずなのにすぐにAに会いたくなり
さっき交換した番号に電話をかける


『もしもし?』

するとすぐに出てくれた愛しい人
声でさえ愛しいなんて初めてだ

臣『俺だけど、登坂広臣』

『あー登坂さんか。どうしたの?』

臣『いや、声が聞きたくなってさ。てかその登坂さんってやめねぇ?広臣って呼んでよ』

『え〜無理無理。急に呼べないよ』

臣『じゃあさ臣は?今度会うまでに臣って呼ぶ練習しといてよ。そーいやさ明日の夜って空いてる?俺午後からオフだから飯いかねぇ?』


『ん…行く』

照れているのか急に小さくなった声
そんなAでさえ愛しく感じる。

明日会う約束を取り付け
少し話すと電話を切った。

電話越しのAの声が耳から離れない

そのままソファーに寝転がり
Aとのキスを思い出す。

それだけでドクッドクッと早くなる心臓
熱くなる下半身。

「中学生かよ…」

そんな自分に苦笑いしながら
1人の部屋でそう呟いた。

23→←21/臣side



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りょん(プロフ) - ホント世莉のやり方汚すぎる(;_q)確かに、この壁をどうやって乗り越えるのかソワソワしちゃう。無事に臣は主人公に会えるのかな〜(ノω<).。oOO (2016年10月23日 18時) (レス) id: 8889fc8e1d (このIDを非表示/違反報告)
美和 - 女って怖いです(恐)いくつになっても!臣くん頑張れ (2016年10月23日 15時) (レス) id: c7fea19952 (このIDを非表示/違反報告)
Ayaka(プロフ) - りょんさん» これからどうこの壁を乗り越えていくのか…ソワソワしてしまいますね笑 (2016年10月23日 9時) (レス) id: af7111a19c (このIDを非表示/違反報告)
りょん(プロフ) - 待てずに直ぐ読んじゃいました(笑)いいムードなのに、とうとう出てきちゃいました( ノД`)…頑張れ(;_q)臣戻ってきて…って一人で焦ってます(笑)ホントに大好きな作品です☆ (2016年10月22日 19時) (レス) id: 8889fc8e1d (このIDを非表示/違反報告)
Ayaka(プロフ) - りょんさん» 毎日楽しみにしていただいてありがとうございます!そして毎回頂けるコメント励みになってます!今日は夜中更新になってしまいそうですがお待ちください(^^) (2016年10月22日 15時) (レス) id: af7111a19c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Ayaka | 作成日時:2016年10月16日 16時

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