Two of Destiny

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あれからあっという間に
１ヶ月が経った。

もちろんあのバーには行っていない

彼への繋がりはあのバーだけだ
彼とは一切会わなくなった。

でも何故かテレビで彼を見ると
きゅっと苦しくなる胸
口に手を当てて笑うあの癖
クールな笑顔

何回かしか会ったことないはずなのに
記憶が全て覚えている。


「こんな大スターとあんな事になるなんて事故だと思って忘れよう」

胸が苦しくなる度自分にそう言い聞かせた。


自分ではいつもと変わらないつもりなのに
様子が違っていたようで
心配してくれた友人に飲みにいこうと誘われた。


いつもより少しオシャレをし
友人と待ち合わせした居酒屋に向かう。




「お待たせ」

待ち合わせ時間少し前に居酒屋につくと
店員に通された個室に入り
先についていた友人に言う。


友人「ビールと適当に料理頼んどいたよ」


言わなくてもわかってくれる空気感
やっぱ親友って楽だなーなんて思いながら向かいに座る。

友人「で、どうしたのよ最近」

ビールが来る前から突っ込まれる。

「いや〜、ちょっと事故に巻き込まれちゃってさ」

どうやって切り出そうなんて思いながら
誤魔化しながら話す

友人「は？事故？交通事故？」

意味がわからないだろう友人は
きょとんとしちゃってる。

「とりあえず乾杯しよ」


ちょうどビールが運ばれてきた為
グラスを持ち乾杯する。
覚悟を決めるように
ゴクゴクとビールを半分程一気に飲む。

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