こじらせ恋愛

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臣「ただいま」


自分の家じゃないのに
いつもただいまと入ってくるひーくん
マンションに居たのか
パーカーにニット帽のラフな格好

そんな格好なのにかっこいい


「どうしたの？こんな夜中に」


もう深夜も越えて時計は1時と指そうとしてる


臣「彼女と別れた」


「は？」


昨日まで仲良かったはずの
彼女と別れたと聞いて驚く私
毎回誰かと付き合っても
長く続かないひーくんだけど
さすがに昨日の今日で予想外



「なんで別れたの？」


舞い上がりそうになる気持ちを抑えながら
なんでもない振りして聞く話
彼女との愚痴や別れた後の話を聞くのは
いつも私の役目



臣「束縛されたら一気にさめた。体の相性はよかったんだけど」


束縛が嫌いなひーくん
束縛をされたら今までの彼女とも
あっさり別れてきた


またこの色男に泣かされた女の子が増えしまった。


「そうやって束縛されたらすぐにさめちゃう癖どうにかしなよ。自己中すぎ」


私の家なのに勝手に冷蔵庫を開けて
ビールを持ってきて私の隣に座り飲んでる


臣「あー…やっぱAと一緒に居るのが一番楽だわ。縛られねぇし気使わねぇし」



別れる度に言われる言葉
でもどうせすぐ彼女作っちゃうんだけど


一番とか楽だとか言う言葉を
自分の都合の良いように捉えてしまう私
この言葉を言われる度
やっぱりひーくんにはあたししか居ないんだって
勝手に思い込んでドツボにハマるアリ地獄



そんな私の心の中なんて知らないひーくん
呑気にテレビを見ながらビールを飲んでいた

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