＊ おはようの朝 ページ2
ym
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月曜日の朝。
頭の中に喧しいアラームの音が鳴り響く。
音がなかなか止まらないので目を開けると
その音は自分の携帯から鳴る音ではなく、隣で幸せそうに眠る旦那のもの。
起きられないなら最初からセットしないで欲しい。
『ゆうとー…鳴ってる……』
「……」
『ゆ、う、と』
「……」
起き上がることはおろか、目を覚ましそうにもないので仕方なく俺が起き上がってアラームを止める。
そしてそのまま旦那の体を叩く。
こうでもしないと起きないので、許してください。
『ゆうと、！』
「…ぃ、たい……」
『起きて』
「ん……」
目を覚ました旦那。俺の顔を不機嫌そうに見る。
なんでキレてるんだ、キレたいのはこっちだわ。
先に布団から出て、目を擦る旦那を置いて洗面台へ向かう。
顔を洗って歯を磨いて、今度はキッチンへ。
旦那のお弁当と3人分の朝ご飯を作るべく、冷蔵庫を開けた。
『…買い物行かなきゃ……』
空っぽに近い冷蔵庫から材料をかき集め、
まだ少し眠気が残る体を奮い立たせて料理を始める。
洗面所の方から水の音が聞こえて
やっと起きたか、と一安心。
ちなみにうちの旦那、寝起きが鬼のように悪い。
昨日は会社に遅刻ギリギリだったらしい。
いい加減ちゃんとしてくれ
「やま」
『あ、おはよ』
「んー…」
いつの間にかキッチンへ来ていた旦那が俺の腰元へ腕を回す。肩に顎を乗せて俺の手元を覗く。
でかい、重い。
『んなことやってたらまた遅刻するよ』
「んー……あ、大貴は？」
『まだ起こしてない。早く起こすと機嫌悪いから』
「そっか。…じゃあもうちょっとこうする」
そう言って力を強める裕翔。…俺の旦那。
ここまで見ていただければ分かるかもしれないが、スキンシップが激しい。今は朝なのでまだ控えめ。
卵焼きを作りながら、「ああ早く離れてくれ」と願った。
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作者名：時雨 | 作成日時：2021年5月6日 17時
