生涯現役(春待つ孤独)2 (ページ6)

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指輪の話2 ページ6

川西side

東京初単独ライブも無事に終わり、打ち上げ先の居酒屋で水田くんが

水田「朝は聞かんようにしてたけど、賢志郎彼女できたんやな？」

川西「え？まぁできたけど」

水田「指輪しとるし。やっぱり橘さん？」

水田くんの察しの良さは時々怖いわ

川西「なんで？」

顔、ひきつってないやろか…………

水田「去年、飲み会でずっと一緒やったから。
それに手繋いでたやん」

確かにそうや。
他の人には見えんかったとしても、水田くんはAちゃんの隣やったから…………

水田「賢志郎奥手やのに頑張ってんな。
朝から幸せそうな顔見とったから、こっちまで幸せやって。良かったなぁ」

そないしみじみ言われたら嬉しいやないか

川西「ありがとう。水田くんに言うてもろたら嬉しいわ」

水田「今日も来てくれとったんやろ？」

川西「そうやねん。チケットわざわざ買ってくれて。プライベートで行くからって、分かりにくかったと思うけど」

水田「橘さん、そんな違うん？」

川西「いや、そんな変わらんけど、本人が気にしてる」

水田「まぁバレたらそこだけ騒ぎになるからなぁ。でもええこやん。わざわざ買ってくれるなんて」

川西「和牛のファンとしてはって押しきられた」

水田「そういえば僕らのファンやったなぁ」

普段相方とこんな話はせんけど、こんなんもええなぁと思いつつフとある事に気付いた

川西「なぁ水田くん。橘さんと付き合い始めたの昨日からやねん」

水田「えっ？じゃああの日のあれは…………」

川西「思いきった」

水田「まぁ時にはええんちゃう。
けど、スキャンダルには気つけや。
ダメージ受けるのは橘さんやで」

笑顔でそんな事をサラッと言わんといてくれ。
俺は頭に無かったんやから。

今度水田くんにも会わせてあげたいな。
橘薫ちゃんやなくて、堀田Aちゃんとして。