再会 ページ8
京都でのドラマの撮影が落ち着いたので、綾部くんの共演者さんが劇場で出番があるというので帰りに大阪に寄った。
差し入れを持って楽屋に挨拶に。
後で飲みに行くからおいでと劇場からの地図を強引に渡されて帰ろうと方向を変えたとき、奥には和牛のお二人。
水田さんは気付いてくれたのか会釈をしてくれた。
会いたいと思っていた川西さんは、考え事をしているのか心ここにあらずな感じだったから、そのまま楽屋を後にした。
和牛が出番の時は劇場で見るようにしていたのに、今日は何故だか見る気になれない。
適当に時間を潰し指定された居酒屋へ。
気乗りはしないが、綾部くんの共演者さん。
東京でまた合うこともあるだろう。
案内された個室には、見たことあるような、ないような芸人さんばかり。
その中に、会いたいようで会いたくない川西さんもいた…………
綾部くんが言い放ったあの言葉が胸にささる
「それを一般的には、恋って言うんじゃないかな」
頭の中でループ
適当に座ってなんて言われたけど、特に親しい人もいないから、座る位置に戸惑っていると和牛のお二人が呼んでくれた。
右に水田さん
左に川西さん
とにかく冷静にならなくてはと、運ばれてきたばかりのお酒を少し口にふくむ。
小さく深呼吸をすればすぐに聞こえる心地の良い声。
川西「やっと会えた」
お願いだから思わせ振りな事を言わないで。
経験のない私は、絶対に自惚れてしまうから。
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作者名:美音 | 作成日時:2019年2月28日 16時