俺だけの、太陽。tkar

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高木の手を守ってあげたい。
もうこれ以上、傷ついた高木は見たくないよ。


そう思ったら体が勝手に動いていて、高木の拳を全身で受け止めていた。



うっわ、高木のパンチ、......強烈すぎる。

でも、なんだろ怪我のしすぎで麻痺してんのかな。
もうあんまり痛みは感じねぇや。



「有岡くん、ごめん」



俺を抱えて後悔してるような顔して涙目になる高木。

そうそう、そのほうが高木らしいよ？
俺の知ってる高木は俺にすっげぇ優しい高木だもんな。

俺のだーぃ好きな高木が帰ってきてくれた気がして、なんかすげぇ安心したんだ。


だから、おかえりって、
高木に伝えたかったんだ。



だけど、声が出なくて、
息もしづらくなってきて、


あぁやべぇ、と思った時には遅かった。

久しぶりの発作にヒューヒューと鳴る喉。

高校に上がってだいぶ良くなってたもんだから、最近は薬も持ち歩いてないんだよ。


どうしよ、苦しくなってきた。
結構ヤベェかも。


俺の視界にいる高木の顔がみるみる歪む。


ごめんな、こんな弱っちくて。
高木のせいじゃないからな、あぁ泣くなって！


大丈夫だから、心配すんなっての！

だーかーらー、そんな顔すんなっての！




俺は大丈夫って、そう高木に伝えたいのに。


俺の声は届かなかったんだ。

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