俺だけの、太陽。tkar

01 ひとつに。 ページ1

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tkが高2でarが高1の幼馴染。
yb.hk.inは前半悪者ですので悪しからず！

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tk side





俺は今日も授業をサボる。


品行方正の言葉の逆、なんてゆうか知ってる？
高木雄也って言うんだよ、覚えといて！



高校生に上がっての俺は、それはそれは荒んでいた。

短かった髪の毛を伸ばして金色に染めて、眉毛も細くして、シャツや制服は当たり前に着崩した。
そんな風貌の俺に、当たり前に誰も声をかけようとしないし、多分みんな怖がってるんだろうな。

こんな俺に声かけてくるやつがいたら、喧嘩をしたい奴らか、アイツくらい。





「おーーーい、たかきぃーーーっっっ」





ほらね、今日も来た。毎日懲りないねぇ。

俺はそんな向日葵のような賑やかしい声を無視してスタスタと歩いていく。





「ちょぉっとーー待ってっばあぁぁぁぁ！！」





ぐいっと鞄を掴まれたせいで、後ろに引っ張られる。小さいくせに意外と力があるんだな。



「なに？なんか用？あと、有岡くん、声でかいしうるさい」
「だって、聞こえてないのかと思ってさ」



あれで聞こえなかったら、俺どんな耳してんだよ。



「なっ、一緒に学校いこ？」



昔と変わらない屈託のない笑顔。
この笑顔に昔っから弱かった俺。

はぁ、やめてよね、そんなキラキラな瞳で見てくんのは。
こんな俺なんかほっときゃいいのに。



「やだね、一人でいけば？」
「はぁ？！なに拗ねてんだよーたかきぃー」
「いや拗ねてねーわ、」
「ふふ、そんな拗ね拗ねたかきに良いものあげる」
「だから拗ねてないって...、......ぁ、それ」



有岡くんに渡されたのは、俺が欲しがってたバンドのキーホルダー。
それ、限定物で入手困難なやつ...！！



「たまたま当たったの、運だけはいいんだ俺！」
「でも、これ、結構貴重なやつだし、貰うの悪いからいいや」
「ばーか！たかきの為に当てたんだから、有り難く貰っとけってのー！」
「......あり、がと。」
「おーよ！！」



得意げに人差し指で鼻の下をこする癖も、昔からなんにも変わらない。
変わってしまったのは俺だけなのかな。



「ほら、いこーよ！がっこ！」
「俺サボるから、ひとりでいけば？」
「はぁー？！ひっでーの！たかきのばかー！」



ねぇ有岡くん。
もう俺に構わないでよ、昔の俺じゃないんだから。

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