イチゴがぷくり。JUMP×ym (ページ39)

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、

「待って、やま！」
「ゆ、...」

名前を呼ぶ前に、
ぎゅうぎゅうと抱きしめられる俺の体。

先程よりも、強く、強く。

「ゆう、と？」
「話を聞いて、お願い。家、行こ？」
「っ」

俺よりも大きな体にすっぽりと包まれる。
少しだけ震えてる裕翔くんの体。

なにを言われるんだろう、
別れ話だったら、どう言えばいいのかな......

「ここで、聞く」
「え、でも寒いし」
「いいから。ここで、聞きたい」

頑張って裕翔くんを見上げれば、
ゆらゆらと揺れる瞳の彼と目があった。

......やっぱり、、、、、そっか。。

「いいよ、おれ。全部分かってるから」
「は？なに、を？」

俺がそう言えば、分かりやすく狼狽え始めた裕翔くん。
言いづらいなら、俺から言ってあげる。

「俺と、別れたい......んでしょ？」

自分で言っといて傷ついてるココロ。
ずきずき痛い。

ね、なんで何も言わないの？
俺に言い当てられて、図星すぎて何も言えないの？

唇をぎゅっと噛み締めて、裕翔くんの言葉を待つ。

「.........ざけんな、」
「え？」
「誰がっ、そんな...っ」
「っ？！......ゆうと、く、」

有無を言わせず手を引かれ、
終始無言で裕翔くんの家に連れて行かれる。

裕翔くんの歩幅に合わしていたせいで、俺だけ息が切れてて少し悔しい。

「裕翔くん、いたいっ、からっ、離しっ、」
「やまの、ばか」
「えっ、？んっ、......んんっ」

玄関の扉が開いたと同時に突然の口づけ。
息継ぎすることさえ許してくれない。

裕翔くんの舌が俺のと絡んで、くちゅん、くちゅん、と水音だけが響く。

「は、っ...ふっ、んぅっ......」

蕩けそうなキスに足が震える。
だめ、もう、立ってらんない。

がくん、と崩れ落ちそうになった時、
裕翔くんの手が俺の腰にまわる。

「やま、俺につかまって」
「......ん、」

キスをしていたのが嘘のように、
俺の体を支えながら平然とした顔でスタスタ歩く彼。
俺の顔はきっと真っ赤なはずなのに。

「ココアで、いい？」
「うん」

ソファに座らされ、毛布をぐるぐると体に巻かれる。
その上、暖かいココアを用意してくれて至れり尽くせり。

「あのね、やま」

冷たくなった体が温まってきた頃、
裕翔くんがぼそぼそと話し始めた。

「俺ね、、ずっと、.........妬いてた」
「え？」

予想外の告白に、目をぱちくりさせてると
裕翔くんは突然立ち上がり、奥の部屋へと姿を消した。